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国内発売済みウルトラブックをほぼすべてレビューした筆者が選ぶ

ウルトラブックを触りまくった石井英男氏が選ぶ、春のお勧め機種

2012年05月16日 12時00分更新

文● 石井英男

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国内発売済みのウルトラブックを触りまくった石井英男氏が選ぶ「春のお勧めベスト3」

 最近、ウルトラブックという言葉をよく見聞きするようになった。ウルトラブックはまだ歴史の浅いジャンルの製品だが、これまでのノートPCの不満点を解消した、次世代ノートPCの1つのあり方といってもよい。

 前々回の記事で、ウルトラブックとは何か、その要件と選び方のポイントについて解説したので、ウルトラブックについては一通り理解していただけたと思う。早速、ウルトラブックを手に入れたくなった読者も多いことだろう。現在販売されているウルトラブックは第1世代の製品だが、その完成度は高く、実売価格が下がってきたり、直販価格が改定された製品もあり、ぐっとお買い得感が増してきた。

 筆者は、もともとノートPC、中でも携帯性重視のモバイルノートPCが大好きであり、ウルトラブックについても構想が明らかにされた時点から、注目してきた。仕事柄、週刊アスキーやASCII.jpなどで、ノートPCのレビューをすることが多いのだが、ウルトラブック関連の仕事を率先して引き受けてきたため、気が付いてみたら、国内で発売されたウルトラブックのほぼすべてを実際に試用し、レビューしていた。

 一口にウルトラブックといっても、すでにバリエーションモデルを含めれば20機種以上が登場しており、ウルトラブックとしての要件は満たしているものの、製品によってスペックや機能が異なり、差別化のための工夫も見られる。そこでこの春、ウルトラブックを初めて買おうと思っている人に、筆者お勧めの機種を3台挙げ、ウルトラブックの要件を物差しにしたレビューを試みたい。

選んだのはこの3台!

 執筆時点で、国内で販売されているウルトラブックのなかから、筆者がお勧め機種として選んだのは、東芝「dynabook R631/28E」、すでに販売終了しているが日本HP「HP Folio13-1009TU」、ASUSTeK「ZENBOOK UX31E-RY128」の3台だ。まず、これらの機種の特徴を簡単に紹介しよう。

全部入りが欲しい人にお勧めの「dynabook R631/28E」

dynabook R631/28E

 dynabook R631は、大手国内メーカーである東芝がいちはやく投入したウルトラブックである。2011年11月中旬に初代モデルの「dynabook R631/28D」が発売され、2012年春モデルとして、マイナーチェンジされた「dynabook R631/28E」が発売された。R631/28EのハードウェアはR631/28Dと同じだが、新機能としてWebカメラによるジェスチャ操作や顔認証などが追加された。

 dynabook R631/28Eのウリは、機能が充実したいわゆる「全部入り」マシンであることだ。現時点で販売されているウルトラブックのなかで、唯一WiMAXに対応しているほか、有線LANやD-Sub15ピンも搭載しており、インターフェースの充実度に関してはウルトラブックとしては群を抜いている。

 さらに、携帯性が高いことも魅力であり、13.3型液晶搭載ウルトラブックの中で最も軽い約1.12kgを実現。Office Home and Business 2010もプリインストールされているほか、キーボードもバックライト付きで、ビジネス用途にも適している。ウルトラブックとしてトップクラスの性能と機能を目指した1台だといえる。価格はやや高めだが、持ち歩く機会が多く、WiMAX内蔵機種が欲しい人なら、dynabook R631/28E一択となる。


コストパフォーマンスが魅力の「HP Folio13-1009TU」

HP Folio13-1009TU

 この機種は原稿執筆中に、惜しくもに販売終了となってしまったが、コストパフォーマンスという面から考える際に言及しておきたいこともあり、比較用としてあえてレビューに残してみた。

 HP Folio13-1009TUは、前述の通りコストパフォーマンスの高さが最大の魅力。HP Folio13-1009TUは、Core i5やSSDを採用した13.3型液晶搭載ウルトラブックであり、ウルトラブックとしての要件を十分に満たしていながら、直販価格で7万9800円という手頃な価格を実現していた。

 重量は約1.5kgで、多少重いものの、アルミとマグネシウムを採用したボディは堅牢で、安心感がある。また、バックライトキーボードを採用し、有線LANにも対応するなど機能的に見劣りすることもない。派手な機能は備えていないが、ウルトラブックとしての基本機能に注力した質実剛健なモデルといえる。


ウルトラブック最高の液晶解像度を誇る「ZENBOOK UX31E-RY128」

ZENBOOK UX31E-RY128

 ZENBOOK UX31E-RY128は、1600×900ドットの高解像度液晶を搭載したウルトラブックである。13.3型クラスのウルトラブックの液晶解像度は、ほとんどが1366×768ドットであり、1600×900ドット表示が可能なZENBOOK UX31E-RY128は、ウルトラブックとしては現時点で最高の液晶解像度を誇る。

 一般的な1366×768ドット液晶に比べると、一度に画面に表示できる情報量は約1.37倍になり、作業の効率が上がる。また、独自形状のミニVGA端子を搭載しており、付属のD-Sub15ピンアダプター経由でD-Sub15ピンの利用が可能になるほか、有線LANのUSBアダプターも付属する。ボディも薄く、重量も約1.3kgと軽いので、携帯性も優秀だ。

 ノートPCは液晶を交換することができないので、解像度にこだわりたいという人にお勧めの製品だ。

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