荒れるレース展開を制するには……
レース中も雨が降ったりやんだり、コースの場所によって強く降っていたりと、まったく安定しない天気だった。徐々にコースが乾きつつあった14周目、ミクZ4の谷口選手は早くもピットイン。タイヤとドライバーを交代し、片岡選手は8位でコースに復帰した。ここから片岡選手の長旅が始まる。
一方、Mirai Z4は落ちてしまった順位をあげつつ、42周目でようやくピットイン。佐々木選手にバトンを渡した。だが、ピット作業に思った以上に時間がかかっている。いったい、何が原因だったのか、鈴木代表が語ってくれた。
鈴木代表「リアバンパーに追突されたので、エアジャッキがうまく入らなかったんです。あれさえなければ、もうちょっと上の順位で佐々木選手を送り出せたんですけど」
たしかに、リアがベッコリと凹んでおり、かなり痛々しい状態であった。ミクさんのお尻を凹ますとは……。
その後、佐々木選手も15番手でピットアウトし快走を見せる。ミクZ4の片岡選手も気がついたらトップになっており、58周目でピットイン。#43 ARTAガライヤも同じくピットインし、先にピットアウトしていった。が……、ここで深刻なアクシデントが発生。驚異的なスピードで走っていた#15 アートテイスト 911(ティム・ベルグマイスター選手)が、ホームストレートで突如スピンし、ピットレーン出口のガードレールに運転席側から激突。ガライヤはちょうどピットレーンを走行中だったので、あわや大事故になりかけたのだった。当然、赤旗&セーフティーカーのフルコースコーションとなり、クルマは全台ストレートに並ばされることになった。このセーフティーカー中に#88 ランボルギーニがリアタイヤをバーストさせてしまう。ミクZ4もピットレーン出口に散らばった破片を踏みながらのピットアウトだったため、パンクが心配された。
このとき、ミクZ4は3位でコースに復帰していた。前を走る#66 でちゃうアストンと、#11 ゲイナーR8はまだルーティンであるピットとドライバー交代を残している。この時点でルーティンをこなしていたのは、ミクZ4とガライヤとちょっと遅れて#2 エヴァ紫電。事実上、この3台のバトルになった。
ここからは、いかにラップタイムをキープしつつ、タイヤと燃料をもたせるかがカギになる。だが、そこは谷口選手。心配は無用……と思われたが、78周目にプリウスコーナーで#18 ウィダー HSVに接触されてコースアウト。5位までポジションダウンしてしまう。谷口選手によると「エンジンまでストップして、復帰に時間がかかった。かなり頭にきて、燃費とかタイヤとか知るか! って感じで、ここからはなりふりかまわずに走りました。さすがに燃料はヤバかったけど(笑)」とのこと。このあと、#18にはドライビングスルーペナルティーが課せられた。
Mirai Z4も82周目にピットインし、再び番場選手に交代して12位でコースに戻った。
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