スマホのCPUがタッチセンサーに?
NVIDIA Direct Touch
現在のスマホで一般的な投影型静電容量方式タッチセンサーは、配線数が多く、かつ正確な位置測定のために多くの演算が必要だ。そのためこれらは、専用のタッチセンサーコントローラーを使用している。
しかし、タッチするのが1本の指だけならともかく、マルチタッチに対応するとなると、それだけ計算量が増大してレスポンスの悪化(あるいはコントローラーのコスト増大)につながるという問題点もある。それをNVIDIAは、「Tegra 3」の機能「NVIDIA Direct Touch」で解決するという。
NVIDIA Direct Touchでは、Tegra 3が持つ超低消費電力のコンパニオンコアが、タッチセンサーの位置演算を行なう。コンパニオンコアと言えど500MHz程度までの動作周波数があるので、通常のタッチセンサーコントローラーよりもはるかに高速だ。
NVIDIAの動作デモビデオによれば、1本指のタッチ時では120サンプル/秒程度の処理能力があるコントローラーでも、10本指タッチの場合はせいぜい70サンプル/秒程度に処理が落ちる。これに対してTegra 3を使用すると、10本でも200サンプル/秒程度と高速処理を維持するので、ゲームなどのレスポンスが要求されるアプリケーションでも軽快と説明している。
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