驚きの低消費電力化
TDP95WのCPU比較で30Wダウン?!
自作ユーザーが大注目している消費電力や温度は、OCCT4.2.0を用いてCPU部分のみ高負荷、GPU部分のみ高負荷、そしてアイドル状態の数値を計測した。CPUクーラーはリテールクーラーを使用し、室温は約22度である。
まず消費電力を比較すると、Core i7-3770KはCPU高負荷時が約30Wも低い。このクラスのCPUで30Wだと、全体の30%前後のカット率になるので、この下がり具合は驚嘆に値するだろう。アイドルやGPU高負荷時もわずかに低く、22nmへのシュリンクで大幅な省電力化が果たされたと断言できる。
消費電力が下がっているとなると、CPU温度も期待したいところだが、こちらはどのテストでも両者ほぼ同じ数値だ。これは22nm化でCPUダイ部分の面積が小さくなり、単位面積あたりの発熱量が増えたからと予想される。発熱エリアが以前よりも小さいので、熱源が凝縮されてしまったわけだ。温度はほとんど変わらないので、通常の利用では問題ないだろうが、オーバークロック時はSandy Bridgeよりも温度の上がりが早いかもしれない。
22nmパワーは想像以上にすごかった!
GPU強化と消費電力大幅削減が魅力
今回の新CPUは基礎能力に関してあまり変化は見られないため、もしかすると地味なモデルになるかもと思われた。だが、フルロード時の消費電力低下が圧倒的なので、電力重視派にはひときわ輝いて見えるCPUと言えるだろう。
パフォーマンスも内蔵GPUを利用するなら劇的な速度アップは間違いなく、実アプリの速度も速くなっている。全体的に隙がないモデルチェンジと言える。自作ユーザーのメインターゲットと予想される「Core i7-3770K」の店頭予想価格は約2万8000円となっている。現在の「Core i7-2700K」とほぼ変わらない価格であり、一番人気CPUとして当分の間君臨するのは間違いないところだ。
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