スマホの機能を徹底チェック　最強スマホ＆サービスはコレ！ 第39回

公衆無線LANは本当に速い？ ケータイ3社のサービスを試した

混雑する場所では3Gのほうが上？
公衆無線LANは郊外で健闘したドコモ

　ドコモの計測場所は以下の通り。

A：JR東京駅 丸の内地下中央口近く　電波強度4～3（13:40開始）
B：JR新宿駅 南口改札近く　電波強度3～2（14:50開始）
C：京急横浜駅 上りホーム　電波強度3～2（12:30開始）
D：JR大船駅 スターバックス内　電波強度4（17:30開始）

	3G／LTE		無線LAN
	下り	上り	下り	上り
地点A（JR東京駅）	3.70Mbps	750.47kbps	2.41Mbps	1.52Mbps
地点B（JR新宿駅）	595.89kbps	232.39kbps	810.07kbps	124.74kbps
地点C（京急横浜駅）	18.30Mbps	4.40Mbps	4.64Mbps	2.98Mbps
地点D（JR大船駅）	3.95Mbps	183.93kbps	9.03Mbps	4.09Mbps

　ドコモだけはLTE対応端末を用いているので、LTEのエリアでは、当然高速になった。特に公衆無線LANが速かったのが、DのJR大船駅。ほかにユーザーがいなかったのかもしれない。

　LTEのエリアだった横浜駅は当然LTEが圧倒的な速度。他の計測値を見てもLTEでは下り10Mbpsを超えており、わざわざ公衆無線LANを使う気持ちにはなれない。もっとも公衆無線LANも上下2Mbps以上だったので十分な速度ではある。

　Bの新宿駅は、日本でも最も通信が混雑していると思われるエリアの1つだが、案の定3Gが遅く、公衆無線LANも同様に遅い。最低値は無線LANの上りで13.41kbps。3Gも同じように遅いがそれでも最低値はそれを上回ったので、むしろ3Gを使ったほうがいいのではと感じてしまう。

　Aの東京駅では、公衆無線LANが下りで負けているものの、上下ともに1Mbps以上。3Gでは上りが伸び悩み、通常は公衆無線LANのほうがよさそうだ。東京駅も利用者が多い駅だが計測場所は新宿駅ほど人は多くなかったので、それも有利に働いたようだ。

「docomo Wi-Fi」は、spモードやmopera Uの「Uスタンダードプラン」に加入していれば、2013年3月31日まで無料で利用できる。スマホだけでなく、パソコンからも自由に接続できるのがうれしい。専用ツールは自動接続はしないが、エリア内に入るとアイコンの表示が変わる

1Mbps前後で安定しているauの無線LAN
駅以外ならもっと良い成績に？

　auの計測場所は以下のとおり。

A：JR東京駅 丸の内南口近く　電波強度3～2（14:00開始）
B：JR渋谷駅 3・4番線ホーム　電波強度4～3（15:50開始）
C：JR品川駅 中央改札前　電波強度3～2（13:10開始）
D：大船駅前 ケータイショップ付近　電波強度3～2（17:15開始）

	3G		無線LAN
	下り	上り	下り	上り
地点A（JR東京駅）	2.33Mbps	1.27Mbps	899.91kbps	1.17Mbps
地点B（JR新宿駅）	958.60kbps	1.08Mbps	1.86Mbps	1.50Mbps
地点C（JR品川駅）	890.69kbps	1.04Mbps	2.15Mbps	651.20kbps
地点D（大船駅前）	4.19Mbps	1.18Mbps	1.69Mbps	143.54kbps

　今回は駅周辺で計測していたが、au Wi-Fi SPOTは駅そのものよりも駅周辺の飲食店に力を入れている印象だ。なるべく駅近くで計測したかったため、電波強度がやや弱い場所での計測が多かった面が若干ある。また計測場所を探すのに時間がかかった。それは「au Wi-Fi」という名称のアクセスポイントを探したためで、実際には他のアクセスポイントも使える。

　通信速度を見ると、Dの大船でWi-Fiの上りに143.54kbpsという遅い数値があるものの、他では上下ともに1～2Mbpsあたりで安定しているようだ。ただ、公衆無線LANでも3Gのどちらでも、ある程度の速度が出ているのがauの特徴である。

　大船では、最低値が無線LANで上りが62.53kbps。こうなると公衆無線LANを使う理由はない。ドコモでの新宿駅のように、渋谷駅も利用者の混雑さは相当なものだが、公衆無線LAN／3Gともに通信速度はそれほど遅くなかった。ユーザー数の差もあるかもしれない。

「au Wi-Fi SPOT」の利用は、パケット定額に完全固定制の「ISフラット」への契約が必要。スマホのほかに、もう1台パソコンなどからの接続が可能