このページの本文へ

日立製作所と日本マイクロソフトが提携

「Harmonious Cloud」がグローバル展開目指してAzureと連携

2012年04月16日 09時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 4月13日、日立製作所と日本マイクロソフトは、日立のクラウドソリューション「Harmonious Cloud」のグローバル展開強化のための提携を発表した。これは、マイクロソフトのパブリッククラウドサービス「Windows Azure Platform」と連携することで、Harmonious Cloudユーザーのグローバル展開を可能にするものだ。

提携の発表会に登壇した日立製作所 執行役常務 情報・通信システムグループ 情報・通信システム社 プラットフォーム部門CEOの佐久間嘉一郎氏(左)とマイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏

 Harmonious Cloud(ハーモニアスクラウド)は、日立が国内に用意したデータセンターで運用するクラウドサービス。アプリケーションサーバー構築のミドルウェア「Cosminexus(コズミネクサス)」上で、Javaアプリケーション(JavaEE)を利用できる。今回の提携では両社の共同開発により、CosminexusをWindows Azure Platformに移植。Windows Azure Platformとオンプレミス環境をIPsecで接続する技術「Windows Azure Connect」を利用し、両クラウド上のアプリケーションが安全に連携できるハブリッドクラウドを構築する。両クラウドを接続するネットワークには、日立のWAN高速化装置「日立WANアクセラレータ」を導入し、海外との通信の高速化を図る。

この提携により、海外拠点はWindows Azure Platform上でHarmonious Cloudのミドルウェア「Cosminexus」の利用が可能となる

 これによりHarmonious Cloudのユーザー企業は、既存のアプリケーションを世界各地域にデータセンターを持つWindows Azure Platformにも移植できるようになり、

  • 重要なデータは国内(Harmonious Cloud)に保管
  • 海外拠点では最寄りのWindows Azure Platform上でアプリケーションを利用

というグローバルなハイブリッドクラウド環境を実現される。このハイブリッドクラウドの管理は、日立の運用管理ソリューション「JP1」により統合的に行なえる。

 また、グローバルなサポート環境も構築し、海外拠点の近くにサポート窓口を設ける。両社のサポート連携により、現地での障害切り分けや問い合わせなどに対する早期対応、日本国内にいるシステム管理者との連携を迅速に行なえるようにするという。

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード