行っとけ！　Ubuntu道場！ 第55回

～師範、Ubuntu 12.04の特徴を教えてください！～

Ubuntu 12.04、何が変わるの？

編集I：ということで、12.04で何が変わるのか、という部分から解説をしていただければ……。

ミズノ：見た目の変更点ではUnityがブラッシュアップされまくる、というのが大きいかなぁ。

あわしろいくや：いまいち操作を把握してないんですが、どんな操作があるんでしょう？

hito：基本的にはこれまでと一緒で、Windows＋Sでワークスペース一覧とか、Windows＋Wでウインドウ一覧とか、そんなあたりですね。でもサクサク動くようになったので、この2つをメインにしてもいいぐらい。Windows＋Sでワークスペース展開して、ウインドウを好きなように配置してからがスタート。他のワークスペースに移動したいときはCtrl＋Alt＋矢印とかですね。

あわしろいくや：HUD Menuがついたり、Unityのホーム画面が「最近使ったファイル」「最近使ったアプリ」になってたり、サクサク動くようになってたり、ですな。

瀬尾浩史：SSD環境だとサクサク動くペン。

小林：これは実際に触ってみないと分からないところですね……。

hito：あと、Notify-OSDのバックグラウンドや、Unityの背景色が背景画像に応じた色に変化するようになりました。暗めの背景を使っていても目立ってくれます。あとロック画面のデザインが変わってたりとか、細かい部分ではいろいろと改善されてます。

あわしろいくや：あとはログイン画面がさらに変更になりましたな。「そのユーザーの壁紙」がログイン画面で表示されるので、うかつな壁紙を使っているとログイン画面にも表示されます。

ユーザーごとに変化するログイン画面。設定した壁紙が自動的に表示されるので、ログインユーザーを切り替えると画像も変わるのだ

さかもっちー：家族でマシンを共用してたりすると大惨事ぐにゅぅ？

hito：それは大惨事になるような壁紙を使ってるのが悪いんでは……。

あわしろいくや：ぎく。

小林：いくやさん……。

あわしろいくや：でもプライバシー関連では、12.04はちょっと目新しい機能がありますな。

ミズノ：履歴の記録範囲制御ですね。いろいろな操作の履歴を残してくれるようになっているので、必要に応じて記録範囲を制限したり、削除したり、と。過去一時間の範囲で削除とか、この操作だけ削除、とかいろいろできます。「特定のディレクトリだけ操作を記録しない」なんてのもありますね。

さかもっちー：プライバシー以外の面でも使えたりしないぐにゅぅ？

hito：たとえば拡張子.txtだけ履歴を保存、ってしておくと、大量のテキストファイルと戦う人にとってはかなり便利ですね。

編集I：他のファイルは履歴に残らなくなるので、ケースバイケースな感じですね。

ミズノ：コード書く人とかは便利なんじゃないかなぁ。

瀬尾浩史：でも、コード書きの人はEmacsなりvimなりEclipseなりで完結してるからUnity使わなさそうペン……。

編集I：HUDメニューっていうのはどんなものなんでしょう？

ミズノ：「Alt」キーを押すとUnityのDashが展開されて、「その状態からアクセスできるメニュー項目」にキーボードからアクセスできる仕組みですね。これまでの画面上部のメニューと並行して、どちらでもお好きな方をどうぞ、という設計です。

hito：キーボードから手を離したくない人にとってはヨサゲなんじゃないかなぁと。まあ、そういう人はAlt＋アクセラレータキーでアクセスしてそうですけど、そーいう設定がされてなくてもキーボードからアクセスできる、というメリットがありますね。

あわしろいくや：使いこなせると便利そうですなぁ。

hito：日本語まわりというか、IM周りがとってもいろいろ微妙な挙動ですけどね……。

あわしろいくや：うう……。

ミズノ：まあ、Unityのメニュー関連はまだ完成じゃないですし。

hito：LIMとかいろんな新機能が12.10で発生しますね。

あわしろいくや：Locally Integrated Menusというやつですな。ウインドウの中でメニューが表示できるようになるやつ。

さかもっちー：UIの変更はもうしばらく続くぐにゅぅ。

小林：12.04だと、Unityの検索が「キーワード」に対応するようになるもの大きいですね。これまでだと「firefox」と打たないとFirefoxは呼び出せませんでしたが、適切にキーワードが設定されていれば、たとえば「web」で引っかけることができるようになるはずです。

hito：まだ作業中だから「はず」って感じですね……。