柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第109回

外出先でのスマホの電池切れをモバイルバッテリーで防ぐ技

一休み中に2台のデバイスをがっつり充電する

　スマホを2台持っていたり、彼女の分の端末も充電することが多いなら、大容量バッテリーが欲しいところ。お勧めは「Power-Pond（LE-UBT12K-WH）」（LOOK EAST）だ。出力は2Aと高く、バッテリー容量は12000mAhと頼もしい。スマホなら8回分以上充電でき、iPad 3をほぼ満充電にできる容量だ。ただし、その分バッテリーの充電時間が8～15時間と長いので、寝る前の充電を忘れないようにしたい。

　iPhone用のUSB-DockケーブルやUSB-miniケーブル、microUSBやPSP、NintendoDS用の変換コネクターを付属しているのもうれしいところ。さまざまなデバイスで利用できる。また、USBが2口あるので、2台の同時充電が可能。自分と彼女の端末をまとめて充電できる。短めのケーブルを用意しておけば、相手との距離を縮める効果も期待できるかも。

　「Power-Pond」の重量は250gと、「QE-PL201-W」＆アダプターよりもやや重い。長さが16cmほどあるのでポケットに入れるというわけにもいかない。バッグに入れることになるだろう。ただし、その分容量が大きいのは魅力的。自分の普段使いはもちろん、バーベキューなどでは必ず何人もバッテリー切れを起こすので、持って行くと重宝することだろう。

LOOK EASTの「Power-Pond（LE-UBT12K-WH）」。サイズは幅160×奥行き45×高さ25mm、重量は250ｇ。実売価格は5800円前後

デザインがおしゃれなので、喫茶店でテーブルに出しても問題なし

電源ボタンを押すと、バッテリーの残量がLEDでチェックできる

ACアダプター込みの重量は310g

長時間のフライトや電源のない場所では大容量モデルが活躍

　筆者はラスベガスによく行くのだが、その際のフライトが問題。スマホやタブレット、ノートPCは手荷物で持ち込むのだが、ドアトゥドアで16時間くらいかかるので、使っていると片っ端からバッテリー切れになってしまうのだ。そうなったら、暇をつぶすのが苦痛になってしまう。そこで必須のモバイルバッテリーだが、機内持ち込みできる数は2個まで。荷物に入れて預けることもできないので、大容量の製品が欲しくなる。今注目しているのが、aigoのポータブルパワーパック「N2688」だ。直販価格は2万2800円と高めだが、なんと2万2000mAhという超大容量のバッテリーを内蔵しているのがウリだ。

　スマホなら13～15台分、iPad 3でさえ満充電にしておつりが来る。さらに「N2688」には携帯電話やプロジェクター、ノートPCなどにつかえる変換コネクターが付属している。USBコネクターからの出力はもちろん、9～12Vや16～20Wといった大きな電力も出力できるのだ。

　幅114×奥行き189×高さ23.5mmで、重量は640gと弁当箱サイズなので、普段使いには大きすぎる。もちろん、大は小を兼ねるので利用することは可能だが、ちょっと大げさになる。USB出力端子がひとつだけというのもネック。「N2688」はフライトやアウトドアなど、長時間電源のない場所に赴く先に活躍することだろう。また、災害などで停電になった時にも、スマホや携帯電話を何台も充電できるのは心強い。

「ポータブルパワーパック N2688」（aigo）

多数のコネクターを付属している。Dockコネクターは付属していないので、前出のケーブルなどを用意しよう

フィーチャーフォンも充電できる

喫茶店で出すにはちょっと目立つ

アダプター込みの重量は964g。携帯するにはややかさばるサイズだ

　外でデジタル機器を使うことが多い人なら、モバイルバッテリーは必須のアイテム。バッテリー残量を気にせず使い倒せば、これまでと違った楽しみ方を見つけられるかもしれない。予算があるなら、荷物をできるだけ軽くするために、用途別に揃えたいところ。そんな贅沢はできないというなら、自分の利用スタイルに合わせた容量とサイズの1台を選ぼう。

筆者紹介─柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」（翔泳社）「Twitter Perfect GuideBook」（ソーテック社）、「Dropbox WORKING」（翔泳社）、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。