OS X上でWindows環境を再現する「Parallels Desktop」。Boot Campとは異なりMacの1アプリケーションとして動作するため、いつも通りMacを使いながらWindowsにしかないアプリや周辺機器を利用できるといったメリットがある。今回は3Dゲームに特化して、その使い勝手を検証する。
※今回の検証は編集部調べであり、各ゲームのMac上での動作を保証するものではありません。
Macのアプリ感覚でWindows用3Dゲームが楽しめる
MacユーザーがWindowsマシンを使う理由のひとつに、最新の3Dゲームで遊びたいというものがある。例えばiMacには強力なグラフィックプロセッサーが搭載されているにもかかわらず、Windowsに比べてMacで動作するゲームはわずか。そのため、Boot Campを使ってMacにWindowsをインストールし、ゲームを楽しんでいるユーザーもいる。
しかし、ゲームをするたびにMacを再起動させて、Windowsに切り替えるのも面倒だ。
そこで試してほしいのがパラレルス(株)の「Parallels Desktop 7 for Mac」。OS X上でWindows環境を再現するため、いちいち起動ディスクを切り替える必要がなく、使い慣れたDockから起動して、OS Xと平行しながらWindowsを利用できる。さらに、類似アプリと比べて、強力なグラフィック描画機能を搭載しているのもParallels 7の特徴。そのため、最新鋭の3Dゲームも問題なく動かせるのだ。
とはいえ、実際に3Dゲームがどの程度スムーズに動き、快適にプレーできるのかどうかは気になるところだろう。そこで今回はクロック周波数3.1GHzのiMac 27インチモデルを用いて、3Dゲームのパフォーマンスをリポートする。なお、本マシンのCPUは3.1GHzクアッドコアIntel Core i5、グラフィックプロセッサーはAMD Radeon HD 6970M(1GB GDDR5メモリー)、メインメモリーの4GBのうち、Windows環境に基本的に1.5GBを割り当ててテストした。
Parallels Desktop 7 for Mac 販売:パラレルス(株) 価格:1万1500円(パッケージ版)、8500円(ダウンロード版)、5900円(アップグレードダウンロード版)、1万3500円(Switch to Mac Edition) http://www.parallels.com/ 対応システム●OS X 10.5.8以上(Lion対応) 対応機種●Core 2 Duo以上のインテルCPUを搭載したMac |
Mac用の周辺機器はParallelsで軽快動作
「Parallels Desktop 7 for Mac」とWindows OSで、Magic MouseやMagic Trackpadがきちんと動作するかどうかは気になるところ。OS X LionにParallels 7をインストールしてWindows 7を動かした場合、Magic Trackpadは、2本指の操作による右クリックや画面のスクロール、3本指の操作によるウィンドウのドラッグなど、Windows OSが搭載していない機能を除いて基本的なジェスチャーがすべて動作する。またMagic Mouseは、ページ間のスワイプやスマートズームといった一部のジェスチャーが動作しなかったものの、スクロールや副ボタンのクリックといった基本操作は問題なく実行できる。
●Parallelsで操作可能なMagic Trackpadのジェスチャー | |
---|---|
タップでクリック | ○ |
副ボタンのクリック | ○ |
3本指のドラッグ | ○ |
拡大/縮小 | ○ |
スマートズーム | ○ |
ページ間をスワイプ | ○ |
フルスクリーンアプリをスワイプ | ○ |
Launchpad | ○ |
デスクトップを表示 | ○ |
Magic Trackpadでは、2本指クリックで副ボタンの表示、2本指のピンチアウト/インで拡大/縮小、3本指でのドラッグなどに対応。また、Windows OSを操作している状態で4本指でピンチまたは4本指を広げるジェスチャーをすると、MacのLauchpadとデスクトップ表示が機能する |
●Parallelsで操作可能なMagic Mouseのジェスチャー | |
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スクロール | ○ |
副ボタンのクリック | ○ |
3本指のドラッグ | ○ |
Mission Control | ○ |
Magic Mouseも同様に、「システム環境設定」から動作設定が可能。ジェスチャーの対応状況は完全ではないものの、画面スクロールや副ボタンのクリックなど、Macでの使用と変わらず利用できる |
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