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週刊 PC&周辺機器レビュー 第130回

無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5

2012年03月23日 12時00分更新

文● 永野つかさ(文とイラスト)、小西利明/ASCII.jp編集部

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ケーブルにわずらわされないワイヤレス接続
バッテリー駆動時間には難あり

Intuos5をワイヤレス対応にする「ワイヤレスアクセサリーキット」。左からバッテリー、パソコン用USBレシーバー、内蔵用ワイヤレスモジュール

 Intuos5のもうひとつの新しい特徴が、2.4GHz帯の電波を使うワイヤレス接続機能の搭載である。ワイヤレス接続対応モデルはIntuos4にもあったが、Intuos5では全製品がワイヤレス接続に対応した点が異なる。「ワイヤレスアクセサリーキット」が付属するモデルと付属しないモデルがあるが、別売りキット(3500円)を導入すれば、付属しないモデルでもワイヤレス接続を使えるようになる。

 ワイヤレスアクセサリーキットは、タブレット側のワイヤレスモジュールと無線動作時に必要なバッテリー、パソコン側に接続するUSBレシーバーで構成され、すべてIntuos5の本体内に内蔵できるようデザインされている。パソコン用USBレシーバーを収納するスロットもあるので、キット一式をタブレット内に収納して持ち運べる。

本体側の裏蓋を開けた状態。ここにワイヤレスアクセサリーキットの各パーツを装着する

装着状態。左にバッテリー、右にUSBレシーバーと内蔵用レシーバーを装着した状態。ワイヤレスモジュールの側面に露出する部分には、無線機能のオン/オフスイッチがある。USBレシーバーは裏蓋を開けなくても、側面から取り出せる

 ワイヤレス接続には専用ドライバーのインストールなどは必要ない。ワイヤレスにありがちな遅延等も感じられず(記者が鈍いだけかもしれないが)、実使用に際して、無線のデメリットを感じることはなさそうだ。なにかと邪魔なケーブルから解放されるということは、例えばIntuos5本体を描く図面に合わせて、回転させたり持ち替えたりといった使い方が楽にできることを意味する。邪魔なときに片付けるのも簡単で、使い勝手が向上するのは間違いない。

 問題があるとすれば、バッテリー駆動時間の短さだろう。バッテリー駆動時間は本体サイズによって変わり、センサー部の広い大型のものほど短くなる。評価機であるIntuos5 touch mediumの場合、「連続使用時間」は8時間とされている。つまり丸1日作業するにはギリギリか、やや物足りない程度。作業時間が長い日だと足らないだろう。smallは15時間とかなり長いが、Largeは5時間とさらに短くなっている。

 ワイヤレス機能がオプション扱いであること、そのために携帯電話機並みの小さなバッテリーしか採用できなかった点が、バッテリー駆動時間の限界を招いている。当初からワイヤレス中心で設計していれば、より大きなバッテリーを組み込むことも可能だったはず。ワイヤレス接続は使い勝手がいいだけに、バッテリー駆動時間の短さは残念である。充電にはIntuos5本体をUSBケーブルでつなぐ必要があるので、別売りオプションとしてバッテリーだけを充電できる充電器を用意してくれれば、複数のバッテリーを使い回してワイヤレスで使い続けることも可能になるだろう。

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