Googleが活用できない中国ではどんなアプリが人気?
人気の騰訊応用宝の「騰訊(Tencent)」は、人気チャットソフト「QQ」をリリースする会社であり、最近では2大微博サイトのひとつとなった「騰訊微博」で有名になった。
Googleと同様、QQのアカウントで電話帳やブラウザーのブックマークなどさまざまなサービスが利用可能になるので、スマホユーザーとしては「とりあえず騰訊応用宝」というユーザーは多い。
さて、アプリダウンロード用アプリを入手したら、今度は定番のアプリをインストールする。チャットソフトの「手机QQ」、ウェブブラウザーでは「QQ瀏覧器」「UC WEB」、微博ユーザーは「新浪微博」か「騰訊微博」、中国語入力ではポータルサイト「捜狐(SOHU)」の提供する「捜狗輸入法」を筆頭に「QQ輸入法」「百度手机輸入法」が定番。
音楽/動画再生ソフトでは「暴風影音」や「Dopool手机電視」あたりが有名だ。オンラインショッピング利用者には「淘宝網」が定番で、中国語以外のアプリでは人気のゲームアプリ「Angry Birds」や「Veggie Samurai」は必ずインストールするといっていいほどだ。
日本人と関係があるところでは、ブラウザーやIMEは使ってみる価値あり。またAngry BirdsやVeggie Samuraiはアジア各国でも大人気。未プレイであれば彼らの気持ちを知るべく一度インストールしてプレイしてみるべきだろう。
つまり、中国人と一言でいっても人によってさまざまな使い方をするが、インストールするアプリはあまり表に出ないユーティリティー系のアプリが多く、QQや微博系のコミュニケーション系アプリと、映像や音楽用プレーヤー、それに定番のゲームを入れるのはスタートラインとして同じようなのだ。
もうちょっと具体的にどんな壁紙やアプリを入れているのか見てみたい人は、中国のネットトレンドとしてしばしば登場する自分晒しこと「晒」という文字を使って、「晒自己的手机卓面」あたりで画像検索してみよう。さまざまなユーザーのリアルな壁紙やインストールされているアプリが見えてくる。
山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。当サイト内で、ブログ「中国リアルIT事情」も絶賛更新中。最新著作は「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)
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