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海上自衛隊の最新護衛艦「いせ」の内部を大公開!

2012年03月21日 18時00分更新

文● 中村信博

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傷者収療移送訓練の様子

 いよいよ「傷者収療移送訓練」の開始だ。今まさに被災地から負傷者を運んできたという設定のヘリにストレッチャーを持った誘導員が近付いて、中に乗り込んでいた避難民役の乗員を介助しながら降ろしていく。すみやかにローターの回転半径から離れ、艦橋構造物にそって前部の第1昇降機へと避難民を連れて進む。

黄色いチェッカー柄のジャケットを着た乗員が着艦誘導員。両手に持った指示棒を振って、着艦するヘリに合図を送る。その後方では、ストレッチャーや担架を持った作業員が着艦にそなえている

万が一の着艦事故に備えて、飛行甲板上では2台の消防車が待機している

そして、負傷者を乗せたヘリが着艦。運び出された負傷者は作業員の介助を受けながら前部昇降機へと進み、その場で簡単な問診をうける

 広大な格納庫には、負傷のランクにあわせて3つの救護所がもうけられていた。昇降機で格納庫へと降ろされた負傷者は、その場で医官にトリアージされてそれぞれの救護所へと分散収容される。ここで応急処置を受けた避難民は、ヘリや連絡艇をつかって陸上の医療機関へと送り出されることになる。今回の訓練は、災害医療で重要な第一次救命の前線基地として「いせ」を活用することを想定したものだったのだ。

格納庫内には負傷の程度にあわせて治療をおこなえるよう、3つのエリアが設けられていた。それぞれ床に敷かれたマットで色分けされていたが、これはトリアージタグに記されたステージカラー(黒=死亡、赤=重症、黄色=中症、緑=軽症)に合わせたもの

格納庫に到着した負傷者は、その程度にあわせてトリアージされ、それぞれのエリアで適切な治療を受ける

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