ガラス以外の外観上の特徴も見てみよう。コネクター類が左右側面に集中しているのは、Ultrabookにはよくあるレイアウトである。右側面にあるダイヤル式のボリュームと、そのすぐ上のパームレストで光る「Beats Audio」のロゴマークが目を引く。ENVY 14 SPECTREは、近年米国で人気のオーディオブランドであるBeats Audioの名を冠するステレオスピーカーやオーディオコントロールソフトを搭載。迫力のあるサウンドを売りとしている。とはいえ、スピーカーは本体底面の手前側に装備されているので、設置する環境に音質が左右されがちという難点はある。
感心できない英語キーボードのみ構成
ENVY 14 SPECTREで好意的に評価できないのは、商品ラインナップに英語キーボードしか存在しない点だ。英語キーボードを好む人向けに、英語キーボードをオプションで選べるノートパソコンはある。しかし「英語キーボードしかありません」という製品は、日本で正式販売されている製品では極めてイレギュラーだ。
単に配列やキー数が違うだけならともかく、英語キーボードでは記号類の配置や日本語IMEの起動も異なる(操作面では似たようなものだが)。英語キーボードに触れたことのない人は相当にまごつくだろうし、「この製品で英語キーボードに慣れよう!」なんて人が、そういるとも思えない。日本市場での売れ行きを期待していないため、コストアップを嫌って手を抜いた、そう思われてもしかたないだろう。
インターフェース類は、ほぼすべて本体左側面に集中している。映像出力がHDMIとDisplayPortの2系統というのは、Ultrabookでは珍しい特徴だ(アナログRGB出力はない)。有線LANポートは薄型化のために、コネクター部分が下に開いてケーブルを差し込む構造になっている。USB 3.0ポートも備えているが、USBポート同士の間隔が狭すぎるのは気になる。どちらかにUSBケーブルを挿しただけで、もう片方に何かを挿すのが難しくなるのだ。あと1mmでも広ければよかったのだが。
付属のACアダプターには、ちょっと変わった特徴がある。ノートパソコン用ACアダプターのほとんどは、ACアダプター本体とパソコンにつなぐケーブルが固定されている。一方ENVY 14 SPECTREの付属ACアダプターは、パソコン側とACコンセント側のどちらのケーブルも、アダプター本体から外れるようになっているのだ。持ち運びの際に両方とも取り外せると、荷物がコンパクトになっていい。ACアダプターとケーブルをまとめて収納できるポーチも付属している。
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第132回
PC
写真やゲームをより美しく見せるナナオの液晶 FS2333 -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5 -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ