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週刊 PC&周辺機器レビュー 第129回

14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE

2012年03月16日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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Beats Audioの下あたりにボリュームダイヤルが配置。通電中はロゴマークが赤く光る。写真左側はミュートボタン、写真中央のロゴマーク右側にあるのは「Beats Audioソフトウェア」の起動ボタン

 ガラス以外の外観上の特徴も見てみよう。コネクター類が左右側面に集中しているのは、Ultrabookにはよくあるレイアウトである。右側面にあるダイヤル式のボリュームと、そのすぐ上のパームレストで光る「Beats Audio」のロゴマークが目を引く。ENVY 14 SPECTREは、近年米国で人気のオーディオブランドであるBeats Audioの名を冠するステレオスピーカーやオーディオコントロールソフトを搭載。迫力のあるサウンドを売りとしている。とはいえ、スピーカーは本体底面の手前側に装備されているので、設置する環境に音質が左右されがちという難点はある。

「Beats Audioソフトウェア」はサウンド入出力に関する機能をまとめたコントロールパネル。再生だけでなくマイク入力の設定も可能。イコライザー機能もある

本体前面。左にもBeats Audioのロゴがある。写真ではわかりにくいが、底面側左右にステレオスピーカーを配置する

感心できない英語キーボードのみ構成

キーボードは幅広く打ちやすいが、配列は英語キーのみ

 ENVY 14 SPECTREで好意的に評価できないのは、商品ラインナップに英語キーボードしか存在しない点だ。英語キーボードを好む人向けに、英語キーボードをオプションで選べるノートパソコンはある。しかし「英語キーボードしかありません」という製品は、日本で正式販売されている製品では極めてイレギュラーだ。

 単に配列やキー数が違うだけならともかく、英語キーボードでは記号類の配置や日本語IMEの起動も異なる(操作面では似たようなものだが)。英語キーボードに触れたことのない人は相当にまごつくだろうし、「この製品で英語キーボードに慣れよう!」なんて人が、そういるとも思えない。日本市場での売れ行きを期待していないため、コストアップを嫌って手を抜いた、そう思われてもしかたないだろう。

 インターフェース類は、ほぼすべて本体左側面に集中している。映像出力がHDMIとDisplayPortの2系統というのは、Ultrabookでは珍しい特徴だ(アナログRGB出力はない)。有線LANポートは薄型化のために、コネクター部分が下に開いてケーブルを差し込む構造になっている。USB 3.0ポートも備えているが、USBポート同士の間隔が狭すぎるのは気になる。どちらかにUSBケーブルを挿しただけで、もう片方に何かを挿すのが難しくなるのだ。あと1mmでも広ければよかったのだが。

本体左側面。インターフェース類はこちらに集中している。左からmini DisplayPort出力、HDMI出力。有線LAN、USB 2.0、USB 3.0、ヘッドホン出力、2in1メディアスロット

本体右側面。パームレスト側にオーディオ関係のボタン等がまとまっている。ヒンジ側にあるのは電源コネクター

 付属のACアダプターには、ちょっと変わった特徴がある。ノートパソコン用ACアダプターのほとんどは、ACアダプター本体とパソコンにつなぐケーブルが固定されている。一方ENVY 14 SPECTREの付属ACアダプターは、パソコン側とACコンセント側のどちらのケーブルも、アダプター本体から外れるようになっているのだ。持ち運びの際に両方とも取り外せると、荷物がコンパクトになっていい。ACアダプターとケーブルをまとめて収納できるポーチも付属している。

付属のACアダプターは、どちらのケーブルもアダプター本体から外せる。さらにパソコンと接続するケーブルのアダプター側の口は、回転してはめ込む仕組みで抜けにくい

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