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IE自動アップグレード、日本でも3月中旬開始へ

2012年03月06日 15時33分更新

文●小橋川誠己/Web Professional編集部

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 日本マイクロソフトは、Internet Explorer(IE)の自動アップグレードを3月中旬から国内で開始する。IE6などの古いIEから、IE8やIE9への移行を促すのが狙いで、長年、Web制作者を悩ませてきた“IE6対応”の負担軽減につながりそうだ。

 自動アップグレードは、いわゆる「サイレントアップデート」と呼ばれ、ユーザーの確認なしに新バージョンを自動的にインストールする仕組みのこと。Google ChromeやFirefoxなど、主要ブラウザーが同様の仕組みを採用しており、「ブラウザー業界のトレンドになっている」(日本マイクロソフト Windows本部の溝口宗太郎シニアプロダクトマネージャー)。

 自動更新との違いは、自動更新が、インストーラーが起動し、ユーザーにインストール操作を求めるのに対して、自動アップグレードではインストーラーは起動せず、再起動後に自動的に新バージョンへ切り替わる。ブックマークや検索エンジンなどの設定は引き継がれ、自動アップグレード後に旧バージョンへ戻したい場合はアンインストールも可能だ。

 自動アップグレードの対象は、Windows XP SP3、Windows Vista SP2、Windows 7(RTM/SP1)。XPの場合はIE8に、Vistaおよび7の場合はIE9がインストールされる。

自動アップグレードの対象になるOSとIEのバージョン

 ただし、自動更新ですでにインストールを拒否している場合(「インストールしない」を選択した場合)は、実施されない。また、Windows IntuneやWindows Server Update Services、System Center Configuration Managerなどで一元管理されているPCや、マイクロソフトが配布する無効化ツールキット(Blocker Toolkit)を適用している場合も対象外となる。

自動アップグレードの対象。管理ツールなどで一元管理されている場合やインストールを拒否している場合は対象にならない

 IEの自動アップグレードは2012年1月、ブラジルとオーストラリアを皮きりに開始され、2月中旬までに北米を含む主要国で実施されている。「今のところ大きな混乱はなく、新バージョンのシェアは確実に上がっている」(溝口氏)という。

 IE6の利用率は2012年2月現在、米国で0.8%まで低下しているが、日本は6.1%と依然として高い状況にある(関連サイト)。

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