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第5回iらんど大賞贈呈式で「携帯彼氏+(プラス)」と「携帯彼女+(プラス)」が製作発表!

2012年02月29日 20時07分更新

文● 伊藤 真広

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 会員数600万人、掲載作品数230万を誇る日本最大級のケータイ小説サイト“魔法のiらんど”が主催するケータイ小説コンテスト“iらんど大賞”。 同コンテストは、読者の支持と主催者、各協賛企業の評価により受賞作品を決める読者参加型コンテストだ。このコンテストで見事賞を獲得した受賞者への贈呈式が都内にて開催された。

前列左より、第1回iらんど大賞 ケータイ小説部門 最優秀賞受賞наячさん、2011年度魔法のiらんどイメージガール さくら学院 松井愛莉さん、弊社代表取締役社長 高野潔、第1回iらんど大賞 ケータイ小説部門 Hana*chu→賞・ジャンル賞(ホラー・オカルト部門)受賞kagenさん。後列左より、双葉社宮澤震さん、ニベア花王濱田年明さん、ミライ・アクターズ・プロモーション神品信市さん

第5回受賞作品と作者のコメント

最優秀賞】『見 て る 。 〈ストーカー〉』著者:蜜柑さん

あらすじ
 高校生になった可奈は、幼馴染の勇太から告白される。「ずっと好きだった。ずっと一緒にいよう」と言われ幸せな毎日を送る可奈。でも徐々に勇太は変わり始め、可愛かったヤキモチは、異常なくらいの嫉妬へとエスカレートしていく。1日中可奈を監視し、嫉妬から人格が豹変、暴力までふるうようになった勇太。恐怖を覚えた可奈は、ある日、勇太から「絶対に見るな」と言われていた鍵のかかった引き出しを覗いてしまい…。

コメント:高校の頃にノートに書いていた世界をたくさんの方に読んでいただけて嬉しく思っています。
選評:作品を読んだ感想は、すごいの一言。ホラー作品はお化けや幽霊といった超常現象によるものを思い浮かべると思うのですが、この作品は身近な人、愛する人を題材にしてここまで怖い作品を作れるのかと驚きました。彼氏がストーカーへ変わっていく過程も生々しく、衝撃の展開の連続でした。身近な人というリアル感と、異常愛の非日常が押し寄せてくることで、一気に作品の世界に引き込まれていきました。予想をしながら読んでいたのですが、予想を上回る展開でした。

歴史部門賞】『蝶は花に止まりけり』著者:ひなさん

あらすじ
 老舗の遊女屋「寿々や」で医師の一人息子ヒロキは、一人の遊女に目を奪われる。今日が初見世という遊女・ひな菊の遊女らしからぬ振る舞いにヒロキは夢中になり、やがて本気で彼女を身請けしたいと想うほど愛するようになる。ひな菊もまたヒロキを愛していたが、遊女としての立場をわきまえ他の客を取り続けた。ひな菊は人気を呼び、名代として数々の馴染みに気に入られるように。その様子を見ながらも、身請けに必要な莫大な金を工面することもできないでいたヒロキは、位の上がってしまったひな菊にムリをしてでも会おうと通い続けるが…。

コメント:趣味で書き始めたものがこんな賞をいただけて嬉しく思います。読者の方のリクエストで書き始めた作品なので、読者の方と一緒に受賞をした気持ちです。
選評:遊女でありながら本気で人を愛してしまった葛藤と苦悩、せつなさを書いた作品で、選考のために読みながらもせつなく身悶えました。江戸の吉原で生まれた許されない恋も、主人公の一途で純粋な思いによって奇跡が起きる、読後は心が浄化される作品です。読者からも多くの感動と涙の声をいただきました。

ノンフィクション部門賞】『チンカルボー』著者:amさん

 高校卒業後すぐに結婚したまりは、優しい旦那と2歳の息子の家族3人で平和で幸せな家庭生活を送っていた。そんな日々が一変、旦那が浮気していることが発覚する。しかも相手は自分の友達だった。携帯のメールや写真から2人のあられもない行動が次々と判明し…信じる人に裏切られ、辛さを超えた怒りがわき上がったまりは、親友に相談、2人への復讐の実行を決意。その復讐の様子を“浮気小説”として公開していく。

コメント:まさか選ばれるとは思わなかったので、すごく嬉しかったです。
選評:愛する人の裏切りから始まる復讐劇ということで、ドロドロしているかとおもいきや、そういったことはなく、突き抜けた爽快感のある作品です。いまどきの主人公の明るいキャラクターとあっけらかんとした軽妙な語り口で、笑いのツボをがっちりと押さえられ、グイグイと引き込まれました。さらに、最後ではきっちりと感動させられる、これまでにない作品となっています。

切ない部門賞】『冷たい彼』著者:ゆーりさん

 雪乃は高校時代、自分に両親の決めた婚約者がいることを知り、その時恋人だったツカサに嘘をついて別れた。大学生になってもいまだにツカサへの想いが断ち切れずにいた雪乃は、偶然行った合コンでツカサと再会する。すっかり人が変わっていたツカサは、雪乃にとても冷たい。お互いに相手の気持ちは自分にないと思いながら、いつか来る終わりに怯えながら身体だけの関係を続ける2人。しかし、ある出来事がきっかけで本当の気持ちを知った2人は……。

コメント:まさか、この作品が受賞するとは思っていなかったので驚きました。
選評:あるきっかけで別れてしまった男の子と女の子が偶然再会したことから始まる物語。感情描写がリアルで、みずみずしくて、若いころを思い出すような作品でした。

8×4デオウォーター賞】『矢野先輩』著者:ゆーりさん

 純情可憐な女子高生しずは、3年の矢野先輩に恋をしている。超イケメンでバスケ部エースの先輩の周囲には、たえず女の子たちが群がりまさにアイドル。勇気をふりしぼって告白するが「無理。めんどい」と即答で断られ落ち込むしず。そんな様子を見た先輩から、“関係を公表しない”という条件付きで「彼女なら、週2で俺の家に通え」と言われて…。舞い上がってしまうしずだったが、一向に本心の分からない先輩の態度に、苦しんで…。

コメント:2つの作品で受賞させていただけるとは思っていなかったので驚いています。
選評:ターゲットが中高生ということで、作品を選ぶ際に、本当に? と驚いた点もありましたが、高校生のピュアな心の揺れ動く様子を描いている点と、著者のゆーりさんが10代ということで、今後の活躍に期待して選ばせて頂きました。

MAP賞】『心が君を、探してる。』著者:早月雨芽さん

 大学3年生の春香は、高校時代の恋人・唯人のことが忘れられない。バンドマンだった唯人は、今やメジャーデビューを果たし、大人気バンド「Courtship」のボーカリストとして手の届かない存在になっていた。自分の心に鍵をかけ唯人との過去を秘密にしてきたけれど、大学で知り合った夏樹には、なぜか春香を安心させる不思議な魅力があって…。抑えきれなくなった切なさと2人の過去が明らかになってゆく――。

コメント:いままでiらんど大賞は、無縁というかあこがれの対象だったのに、こうして賞をいただけて本当にうれしく思います。応援してくださった読者の方にお礼申し上げます。
選評:主人公春香が純粋でまっすぐな気持ちで、またやさしさ溢れる様子が描かれた作品でした。物質的に恵まれている今の世の中で、なにが必要かと思った時に、早月雨芽さんの作品に出会うことができホットな気持ちになりました。

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