このページの本文へ

新OS「OS X Mountain Lion」 ― ポストPC時代に合わせ、Macの進化を加速させるアップル

2012年02月16日 22時31分更新

文● 林信行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「Game Center」――ゲームをさらに楽しくするソーシャル機能

 iPhone、iPad、iPod touch用のアプリケーションのうち、もっとも割合が多いのはゲームで、実はMacにおいても同じ状況だ。Mac用ソフト販売サービス「Mac App Store」でも、販売されているアプリケーションの20%はゲームとなっている。

 アップルは、こうしたゲームアプリケーションの勢いをさらに加速させるため、2010年リリースのiOS 4からOS標準のゲーム向けソーシャル機能「Game Center」を提供しており、すでに1億人以上が登録、2万以上のゲームがこの機能に対応している。

 Game Centerは、OSに標準で備わったアプリケーションになっており、ユーザーはほかのソーシャルメディア同様に自分の友達を探して友達リストに登録したり、その友達がどんなゲームをプレイしているかを確認したりできる(Game Centerに表示するゲームは隠すことも可能)。友達のゲームリストを通して、面白そうなゲームをより発見しやすくしているのだ。

「Game Center」をサポート

 これに加えて、同じゲームを持っている友達同士で、誰がもっとも高得点を出しているのか、リーダーボードという機能で確認して競い合ったり、発見した隠しアイテムの数やプレイ回数など、あらかじめゲームで設定された目標の達成度を競い合ったりもできる(これによってゲームのプレイ頻度が上がる)。

 また、複数プレイヤーでネット越しに対戦できるゲームでは、Game Centerが対戦の橋渡し役を担う。誰かいい対戦相手がいないかを探す機能が用意されていれば、その対戦ゲームに“招待”することも可能だ。Game Center対応ソフトはジャンルを問わず存在し、レーシングゲームなどリアルタイムで同時にプレイする対戦ゲーム、将棋や囲碁のような1人ずつ交互にプレイするゲームなどもある。

 しかも、Game Centerに対応している機器すべてをまたいで、対戦のための仲介が行なわれる。例えばiPhone、iPad、iPod touch、Macのすべてに対応しているエレクトロニクス・アーツのレースゲーム「Real Racing 2」では、ハードの違いを意識せずリアルタイムで対戦できる。

 Game Centerでは、上記の機能をはじめ、友達リクエスト受信の通知などの機能が、ゲーム開発者が簡単に利用できるAPIとして用意されている。小さなゲーム会社でも、自社製品がより発見されやすくし、プレイ頻度も促進する機能を盛り込める。

「AirPlay Mirroring」――ケーブルレスでテレビ画面に投影

 OS X Mountain Lionにおける9つ目の新機能は、「AirPlay Mirroring」だ。これは、Macの画面そっくりそのままの表示を、テレビやプロジェクターなどの画面に無線LAN経由で——つまりケーブルを一切つなぐことなく映し出す機能だ。

「AirPlay Mirroring」

 利用法は簡単で、テレビやプロジェクターの側にはアップルが8800円で発売している「Apple TV」を接続しておけばいい。Macは、同じ無線LANネットワーク上にApple TVを見つけると、AirPlay Mirroringのメニューに発見したApple TVの名前を表示する。メニューから、画面を映し出したいApple TVを選択するだけで表示が可能だ。これだけで、iTunesでレンタルした映画や、Macの側で準備しておいたプレゼンテーションスライドを大画面テレビ/プロジェクターに映し出せる。

 VGAやDVI、HDMIなどのアダプターケーブルを使って映し出す場合は、いちいちケーブルの抜き差しの手間や適正な解像度の確認、音声ケーブルを別途用意といったわずらわしさがともないがちだ。しかしAirPlay Mirroringでは、こうした煩雑さは一切なく、自動的に適正な解像度が割り出され、自動的に音声も転送される。

 複数の機器の表示を切り替える際も、ケーブルの着脱やスイッチャーの操作といった手間が不要で、非常に簡単だ。

 ただし、ケーブル接続と違い、1ドット単位で忠実に映し出しているわけではなく、Macの画面表示を最大720p解像度の動画映像としてストリーミング放送をして転送しているため、無線LAN回線の使用状況などによっては、画面の解像度が若干荒くなることもある。

 Mac版のAirPlay Mirroringは、第2世代インテル Core iシリーズCPUの性能を生かすことで、iOS機器に比べて高解像度なMacの画面をリアルタイムにストリーミング映像化している(このため第1世代のCore iプロセッサー搭載機では利用できない)。

 無線LAN経由で転送される映像は、ほかの機器で傍受できないように暗号化されている。そのため、iTunesで販売/レンタルされている、コンテンツ保護された映像を大画面のテレビに映し出す手段としても使える。

ASCII.jp RSS2.0 配信中