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誤り訂正符号技術を利用でチェックデジットのデータサイズも約20バイトに

NEC、鍵データ不要でサイズが増えない「秘密分散技術」

2012年02月17日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 2月16日、NECは「秘密分散技術」においてデータのサイズを増やさずに改ざん特定機能を付加する技術の開発を発表した。秘密分散技術は、データを複数に分散して管理し、決められた個数のデータを集めることで復元できる技術。

 従来の技術では、保存先であるディスク装置の故障や故意の改ざんなどによる情報の変更有無を特定するため、分散した秘密情報に加え、

  • 秘密情報に改ざんがあるかを確かめるチェックデジットデータ
  • チェックデジットを計算する鍵データ

を分散して保持する必要があった。だが、チェックデジットのデータは秘密情報と同程度のサイズ、鍵データは秘密情報の3倍以上のサイズとなるため、保存に大容量のディスクが必要となり、実用化に向けた課題となっていたという。

 同社が新開発した技術は、通信やメモリのデータの誤りを訂正する「誤り訂正符号技術」と、従来の秘密分散技術を最適に組み合わせ、改ざんの有無を確かめるチェックデジットを複数集めることで鍵データを復元可能にしたという。これにより、従来技術では秘密情報とあわせて保持していた鍵データが不要となり、チェックデジットのデータサイズも約20バイトに抑えられる。秘密情報とほぼ同程度のデータサイズで改ざんの特定が可能になるわけだ。

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