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ネット通販の商標権侵害、サイト運営者にも責任…知財高裁

2012年02月16日 10時11分更新

記事提供:通販通信

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 知財高裁は2月14日、販売業者の出品商品が商標権を侵害した場合、サイト運営者の楽天にも法的責任を問えるかが争われた訴訟の控訴審判決で、「通販サイトの運営者も商標権侵害の責任を負う」との判断を下した。

 この訴訟は、楽天が運営するインターネットショッピングモール「楽天市場」で、キャンディー「チュッパチャプス」のロゴを使った商品が無断販売され、商標権を侵害されたとして、商標権を管理するイタリアの企業が、楽天に100万円の損害賠償を求めていたもの。

 1審・東京地裁では、楽天側は商品販売の主体にはあたらないとして請求を棄却。これに対し知財高裁の中野哲弘裁判長は、「侵害を知った後、合理的期間内に是正しない場合は運営者にも賠償責任が生じる」との判断を示したうえで、楽天が訴状受取りの8日後までに商品を削除していたとして、今回は賠償の必要はないとした。

 取引の場を提供したネットモール運営者が商標権侵害の責任を負うかが争われた訴訟で、運営者の責任に言及した判決は初めて。

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