パナソニックは、2012年2月24日に、シリーズ第4世代となる「Let'snote SX1」を発売する。これを前に、同製品を生産しているAVCネットワークス社 ITプロダクツビジネスユニット神戸工場の様子を公開した。
神戸工場は、1990年6月から22年目を迎えている生産拠点で、神戸市内の西神工業団地内にある。
5万7000m2の敷地内に、2万7000m2の生産棟、倉庫などを持ち、マザーボードの実装工程からPCの最終組立までを行なう一貫生産拠点となっているのが特徴だ。
さらに、量産前の試験施設が充実している点も神戸工場ならではの特徴だといえる。
信頼性評価設備としては、熱衝撃試験機、防水試験機、落下試験機などを配置。部品単位や製品単位で、54度の暑さと、マイナス25度の寒さでの耐久試験、また90cmの高さから落下させて、本体の26ヵ所への衝撃を加えた耐久試験を行なったり、毎分1.8Lの水を360度から散水したりといった厳しい試験を実施している。複合振動試験機では、自動車内での利用を想定し、温度、湿度と振動を同時に試験している。
また、PCメーカーが独自に設置しているという点では珍しい「10m電波暗室」を擁し、不要輻射測定精度を大幅に向上。全世界の電磁波規制に対応させているという。
さらに、X線CT撮影装置やSEM/EDS・断面研磨装置、非接触3次元測定装置などにより、障害原因を早期に解明/解決できる設備も用意している。
加えて、KISS(Kobe Intranet Solution of Super-Production)システムおよびグローバル品質情報システム(Super Terra System)により、部品単位での製品管理や特性分析、アラーム発信により、トレーサビリティーの確保および対応を行なったり、全世界での修理実績や製品別の不良率、部品交換数などの管理による不具合の事前予兆などを管理。効率的な管理と早期の対策実行を可能にしている。