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2011年CPUクーラー最強王者決定戦 第3回

高負荷時47℃をマークしたクーラーも!

勝つのはどれだ!? 2011年CPUクーラー王座決定戦【第3回】

2012年02月08日 12時00分更新

文● 宇野 貴教

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高さを150mmに抑えたハイエンドクーラー
THERMOLAB「TRINITY2011」

●対応ソケット:775/1155/1156/1366/2011、AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1
●寸法/重量:136(W)×85(D)×150(H)mm/735g
●ファン回転数:650~1800rpm(パフォーマンスモード時)
●ノイズ:16~32dB(パフォーマンスモード時)
●実売価格:5400円前後
●製品情報URL:http://www.scythe.co.jp/products/cpu/trinity2011.html

THERMOLAB「TRINITY2011」

 サイズが販売する、韓国THERMOLABブランドの製品。冷却重視のハイエンドモデルで、高さを150mmに抑えることで一般的なタワーケースであればほぼ問題なく搭載できるのがポイントだ。搭載ファンは130mm角という珍しいサイズのものを採用しているため、気軽にファンを交換できないのは残念なところ。
 ハイエンドモデルなだけあり、高負荷時の温度は全製品トップタイの優秀な冷却性能である。そのぶんファンノイズも高めであるが、低速回転時はかなり抑えられるのでマザーボードのファンコントロール機能をうまく使うとよいだろう。

パフォーマンスモード アイドル時
  CPU温度 チップセット温度 メモリ温度 VRM温度 ファンノイズ ファン回転数
  26℃ 27.5℃ 28.4℃ 36.3℃ 40.8dB 800rpm
純正より -3℃ ±0℃ +3.8℃ +10℃ -2.2dB -900rpm
パフォーマンスモード 高負荷時
  CPU温度 チップセット温度 メモリ温度 VRM温度 ファンノイズ ファン回転数
  47℃ 27.7℃ 33.6℃ 36.5℃ 50.4dB 1900rpm
純正より -28℃ -11.1℃ -12.2℃ -13℃ +1.4dB -1400rpm

パフォーマンスモードでの10分間の温度推移

サイレントモードでのパフォーマンスは?

 この製品は、付属の抵抗入りFANケーブル「SC3」を接続すると、サイレントモードで運用できる。こちらの性能も検証したので参考にしてもらいたい。(2012年2月13日追記)

サイレントモード アイドル時
  CPU温度 チップセット温度 メモリ温度 VRM温度 ファンノイズ ファン回転数
  29℃ 31.2℃ 34.4℃ 43.3℃ 39.7dB 700rpm
純正より ±0℃ +3.7℃ +9.8℃ +17℃ -3.3dB -1000rpm
サイレントモード 高負荷時
  CPU温度 チップセット温度 メモリ温度 VRM温度 ファンノイズ ファン回転数
  52℃ 31.5℃ 38.1℃ 42.1℃ 43.6dB 1600rpm
純正より -23℃ -7.3℃ -7.7℃ -7.4℃ -5.4dB -1700rpm

サイレントモードでの10分間の温度推移

厚さがわずか40mmの極薄クーラー
サイズ「KOZUTI」

●対応ソケット:775/1155/1156/1366、AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1
●寸法/重量:110(W)×103(D)×40(H)mm/250g
●ファン回転数:800~3300rpm
●ノイズ:8.2~32.5dB
●実売価格:2900円前後
●製品情報URL:http://www.scythe.co.jp/products/cpu/kozuti.html
●ASCII.jp記事URL:http://ascii.jp/elem/000/000/601/601782/

サイズ「KOZUTI」

 Mini-ITXマシンといったスモールファクターシステム向けのCPUクーラーで、高さ40mmという極薄仕様なのが特徴だ。一見するとファンレスクーラーに見えるのだが、放熱フィンとCPU接触部の間に厚さ10mmの80mm角ファンが挟まっているので、冷却力は確保されている。ファン回転数は800~3300rpmのワイドレンジ仕様だが、薄型タイプのため風量は最大24.82CFMと少なめだ。
 冷却性能ではなく薄さを追求した製品のため、あいにくテスト中に80℃を超えてしまった。そのため、オーバークロック状態の80℃までのグラフと、定格状態のグラフの2本を掲載する。ハイエンドCPUを想定していない製品だが、TDP124Wの定格状態で問題なく動作している点は評価したい。リテールクーラーよりも冷却性能は劣るが、Mini-ITXでパワーのあるCPUと組み合わせるのによいだろう。

アイドル時
  CPU温度 チップセット温度 メモリ温度 VRM温度 ファンノイズ ファン回転数
  34℃ 34.4℃ 36.6℃ 40.7℃ 39.5dB 1800rpm
純正より +5℃ +6.9℃ +12℃ +14.4℃ -3.5dB +100rpm
高負荷時
  CPU温度 チップセット温度 メモリ温度 VRM温度 ファンノイズ ファン回転数
  80+℃ 35.5℃ 43℃ 45.1℃ 47.7dB 3500rpm
純正より +5℃ -3.3℃ -2.8℃ -4.4℃ -1.3dB +200rpm

オーバークロック時の10分間の温度推移

定格状態時の10分間の温度推移

TDP82Wまで対応の薄型クーラー
GELID「Siberian」

●対応ソケット:775/1155/1156、754/939/940/AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1
●寸法/重量:120(W)×96(D)×66(H)mm/236g
●ファン回転数:900~2200rpm
●風量:30.5CFM
●ノイズ:10~22.5dB
●実売価格:1500円前後
●製品情報URL:http://www.scythe.co.jp/products/cpu/siberian.html

GELID「Siberian」

 香港GELID社がリリースしたローエンドマシン向けCPUクーラー。日本ではサイズが販売している。リテールクーラーに似たトップフローの小型タイプで、CPUへの固定はクリップ(AMD系)、またはプラスチックのプッシュピン(Intel系)を用いており、手軽に着脱できるのが特徴だ。搭載ファンは80mm角25mm厚で、クーラー全体の高さは66mmとなっている。対応するCPUはTDP82Wまでとかなり低めに設定されている。
 この製品にFX-8150は力不足だったようで、オーバークロック状態は数十秒でリセットがかかり、定格状態でも数分で80℃に達してしまった。高TDPのCPUに対応できる冷却性能はなく、ローエンドCPUと組み合わせて使う製品である。

アイドル時
  CPU温度 チップセット温度 メモリ温度 VRM温度 ファンノイズ ファン回転数
  36℃ 31.4℃ 31℃ 37.6℃ 38.2dB 1000rpm
純正より +7℃ +3.9℃ +6.4℃ +11.3℃ -4.8dB -700rpm

定格状態時の10分間の温度推移

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