ボタンを上端にまとめて目に付きにくくしたのは、誤操作を避けるとともに、コンテンツに集中しやすいようにという発想だろうか。ソニーのReaderシリーズは、ディスプレー下側にボタン類をまとめているが、混雑する電車の中で使っていると、たまに誤操作することもあった。一方でBookPlaceの場合、ボタン自体が見えないので、使い慣れないうちは押したいボタンがどこにあるのか一瞬戸惑うこともある。これは慣れれば問題ないし、大抵の操作は画面のタッチでも操作できる。
BookPlaceは通信機能として、無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)とBluetooth 2.1に対応する。後述するコンテンツの購入には、無線LAN経由でのインターネット接続を用いる。
コンテンツ数は5万冊!
キープリスト機能が便利なBookPlaceストア
BookPlaceはホーム画面に入手したコンテンツのサムネイルが並ぶ、電子書籍端末・ビューワーアプリでは一般的なUIを採用する。ホーム画面のほかに本棚は追加可能で、試し読み用コンテンツが並ぶ「立ち読み」のほかに、ユーザー自身が本棚を追加可能だ。著者やシリーズで本棚を作って分類しておけば、読みたい本を探すのが楽になる。
コンテンツの購入は、画面下にあるストアのアイコンから、東芝の電子書籍ストア「BookPlaceストア」にログインして購入する。BookPlaceストアは凸版印刷系列の電子書籍ストア「BookLive」をベースとしており、製品発表時点で約5万冊、3月末には約10万冊ものコンテンツ数をうたう。なお、BookPlaceストアはBookPlace専用ではなく、WindowsパソコンやAndroidタブレットからも利用できる。東芝製パソコンやタブレット端末には、アプリケーションがプレインストールされているほか、それ以外のパソコンでもBookPlaceストアで無償提供されている。
BookPlaceストアで販売されている電子書籍は、カラーの雑誌や漫画、写真集などもある。液晶ディスプレータイプのBookPlaceなら、これらをカラーのまま楽しめるわけだ。
ストア画面で便利だと感じたのは、「キープリスト」の機能だ。読みたい書籍を探していて、「すぐに買うわけではないが、後で買うかもしれない本」を見つけたときは、書籍の画面で「キープ」と書かれたボタンを押すと、キープリストに書籍が登録される。言うなれば、ある種の「ウィッシュリスト」だ。たまたま見つけた気になる書籍はとりあえずキープリストに登録しておき、後から簡単に購入できるというのは、検索性においてパソコンに劣るタブレット端末ではありがたい機能である。