SSD、クラウドを組み合わせた活用法を“がっつり”まとめた
第1特集「ストレージ新時代のデータ運用術」
── 3月号では、どんな特集を掲載していますか?
吉田 今月はどれも「がっつり読める」系だね。表紙はテレビドラマ「ハングリー」主演やソニー損保のテレビCMで知られる瀧本美織さんなんだけど、それから想像できないぐらいに中身は“濃い”(笑)。
第1特集は「ストレージ新時代のデータ運用術」。副題で「SSDやクラウドが当たり前の時代がもうそこに」と書いてあるように、ヘビーユーザーでは高速なSSDに移行する人が増えてきていると思う。MacBook Airのフラッシュストレージもそうだしね。でも、SSDは容量が少ないから、何をSSDに保存して、何を外付けドライブやクラウドに出すのかとか、どうストレージと付き合っていくかをまとめた感じです。
── 吉田さんはどういう運用をしているんですか?
吉田 家はiMacで、会社ではMac miniを使っているんだけど、データはだいたい1TBの外付けHDDにほとんど置いてますね。Mac OS X 10.7のLionからは、内蔵ストレージだけでなく外付けディスクもシステム標準の「FileVault」で暗号化できるようになったので、まぁ、突然死んでも恥ずかしいファイルが外部に漏れないという(笑)。
MacBook Airも併用してますが、内蔵ストレージにはデータがほとんどはいってなくて、例えばiTunesの音楽はホームシェアリングで引き出したり、出先ならiCloudの「どこでもMy Mac」を使ってアクセスしたりして、データを引き出してます。
仕組みをつかんでトラブルをサクサク解決!
第2特集「マック的トラブルの傾向と対策」
── なるほど。では、第2特集の「マック的トラブルの傾向と対策」は?
吉田 「Macはどうやって壊れるのか?」。Mac OS Xの仕組みを詳しく解説したうえで、何をすれば直るのかをまとめています。読者の方から、「Macにトラブルが起こったときに、何が壊れているのかが分からない」というご意見をいただいたんです。例えば、Macの起動ひとつとってみても、電源オンのあとに音が鳴ってリンゴマークが出現し、データの読み込みを経て青い画面に一瞬切り替わってデスクトップが現われる。そのどこでフリーズしたかで、何が壊れているかが分かります。
── 確かに、Mac OS XになってからOSが安定してOS 9よりトラブルが少なくなったぶん、仕組みを知る機会が減ったかも。
吉田 そうだね。最近びっくりしたのが、うちのデザイナーがプリンターで印刷できないトラブルに遭った話。なぜ壊れたのか仕組みがよく分からないから、アクセス権の修復とか適当に対策したら、よけいに悪化してしまったという。結局プリンター側で、トレイの用紙ガイドがきちんと所定位置に合わさってなかったのが原因で、Time Machineを使って復元するはめになったんだけどね。本体なのか、周辺機器なのか、その原因を見分けるのは大切。
トラブルを減らすには、Mac/周辺機器の設置場所もポイントになる
── トラブルという話でいうと、ハードウェアの熱は今でも多い故障の原因ですよね。
吉田 それは確かにあって、風通しのいいところに置くのは重要。一体型のiMacは背面上にスリットがあって、そこから熱を出してるから、背後を壁にぴったり付けたり、上部が棚や天井に近かったりすると熱がこもってしまう。そうした環境で使っていると、内蔵ストレージが壊れてしまうことも往々にしてある。本体がものすごく薄い一体型なので、内部の設計もシビアなんだよね。逆にあの薄さで、変なところに置かない限りは問題なく使えるというのもすごいんだけどね。
あとは周辺機器も要注意。昔、AirMac Extremeに外付けHDDをつないでネットワーク共有していた際、発熱する本体の上にHDDを置いていたせいで数ヵ月で壊れてしまった。外付けHDDも熱がこもらない場所においたうえで、パソコン本体と連動して電源が切れるものを選んでおいた方がいいと思う。