2012年はロンドンで五輪が開催される五輪イヤー。世界各国のアスリートたちが繰り広げる熱い戦いが連日放送されるのだ。開催地はロンドンで時差は9時間もある。だから、試合が行われるのは、日本では深夜になることが多い。そうなると、見逃せない試合をチェックするにはBDレコーダーが欠かせない。
そこで今回は、機能性はもちろん使いやすさも充実したシャープの「BD-W1000」を使い、録画の使い勝手やロンドン五輪の録画にも威力を発揮する数々の特徴を紹介していこう。
まずは、製品の概要から見ていこう。「BD-W1000」は、同社の高機能モデルで、地デジ・BS・CSデジタルのWチューナーに加えて、「スカパー!HD」チューナーを内蔵した1TB HDDモデル(実売価格:6万9800円)。
このほか2TBの大容量ながら価格もお得な2TB HDDモデルの「BD-W2000」(実売価格:9万1900円)や、500GB HDDモデルの「BD-W500」(実売価格:5万9800円)のラインアップがある。3モデルとも機能的には共通なので、予算や録画頻度に応じてHDD容量でモデルを選べるのもありがたいところだ。
ボディは高さ58mmのスリムサイズで、ヘアライン処理されたカバーは質感も高くモダンな印象だ。カバーを開けると、左側にはB-CASカードと、「スカパー!HD」用のICカードスロットがある。このほか、デジカメやHDビデオカメラ用のUSB端子もあり、最新BDレコーダーとしての備えも万全だ。
ちょっと面白いのが、背面の装備。アナログ系のビデオ入出力を潔く省略しており、接続端子は、各放送のアンテナ端子のほか、HDMI出力、光デジタル音声出力、LAN端子のみ。現行の薄型テレビではHDMI入力の装備は当然だから、実用上は問題ない。その一方で、ワイヤレスでネットに接続できる無線LANユニットを標準装備している。
リモコンは従来と基本的に同じものだが、「スカパー!HD」チューナー内蔵に合わせて、放送切り替えボタンが加わっている。機能ごとにボタン群がわかりやすく整理されており、操作もしやすいことが特長だ。
本機はシャープが先鞭を付けたダブル長時間録画+BD再生などのマルチタスク機能もしっかり受け継いでおり、本機ではダブル長時間録画+「スカパー!HD」録画のトリプル録画にも対応する。さらに、外付けのUSB HDDの増設にも対応し、内蔵HDD容量がいっぱいになっても、手軽に容量を増加可能。これでたくさん番組を録り貯めても安心だ。
「スカパー!HD」を含む、現行のデジタル放送のすべてに対応したのをはじめ、録画中のマルチタスクなど、使いやすさもしっかりと磨き上げた使いやすい高機能モデル。それが「BD-W1000」なのだ。
録画猛者からの一言――編集部オカモトの場合
最近は常にBDレコーダーを5台は所有していて、もはや録画した番組を楽しむことよりも、注目番組をどうやって漏れなく録画するかに目的が移行しつつあるが、ここ2年ほどの課題はずっと“「スカパー!HD」をどうやって確実に録画するか?”である。
レコーダーの内蔵チューナーで録画できる110度CSの「スカパー!e2」と異なり、セットトップボックス(STB)とレコーダー間をLANで繋いで録画するスカパー!HDは、録画ミスがどうしても発生しがちなのだ(登場当初に比べれば、大分安定して動くようになったけど)。
ちなみにワタシは、日本で中継されるNFLの試合を毎年全試合録画して、シーズン中からシーズンオフにかけて、ボチボチ見ることが楽しみの1つ。ただ、NFLの中継チャンネル(の1つ)であるGAORAは、HD放送がスカパー!HDのみなので(スカパー!e2ではSD)、レコーダー内蔵HDDの空き容量をむやみに圧迫してしまう。ここが常に悩みの種だった。
そんなワタシが昨年末から注目しているのが、スカパー!HDチューナーを内蔵するシャープのBD-W系列レコーダーである。2台の機器を連携して録画するのではなく、1台で完結する――心配性なワタシにとって、なんて素晴らしい響きだろうか! さらに外付けUSB HDDによって、録画領域の拡大まで可能だ。
ただ残念なのは、搭載されているスカパー!HDがシングルチューナーなので、同時に1番組しか録画できない点だ。スカパー!が提供しているSTBの上位モデルはデュアルチューナーなので正直痛い。だがしかし、スカパー!は複数台割引といって、2契約目以降は月額基本料の410円が不要になる。つまりSTB用の1契約目とは別に、BD-W1000用の2契約目で確実に取り逃したくないチャンネルを契約するという手が考えられる。
BD-W系列はLAN経由のスカパー!HD録画にも対応しているので、うまく組み合わせれば、確実性と2番組同時録画の環境を共存できそうだ。そんな妄想を今日も続けているのである。