AirPlayで出力できれば……
しかし、Huluで残念に思う点がひとつある。それは「AirPlay」に対応していないこと。Hulu対応のテレビやビデオレコーダーを所有していないユーザーも、安価な「Apple TV」を購入すれば大画面でコンテンツを楽しめるのだが、現在のところiOSアプリ版HuluにAirPlay出力する機能はない。
iOSアプリ版GyaO!は、うれしいことにAirPlay対応だ。外出先ではiPhoneやiPad 2、自宅に帰れば大画面テレビでコンテンツを楽しめるため、特定のデバイスに拘束されるという感覚がない。しかも、MacやWindowsマシンをテレビにつなぐ必要もナシ。単にiOSデバイスとApple TVを視聴できる環境があればいいのだ。番組検索もiOS側で操作したほうがスピーディーということもある。
ただ、残念なことに、GyaO!には低ビットレート/非HDのコンテンツが多い。これをAirPlay経由でフルHDのテレビで見ると、映像の粗ばかり目立ってしまい、興ざめになってしまうのだ。個人的には、関心を持てるコンテンツが少ないということもあり、せっかくのAirPlay対応のメリットを生かせずにいる。
720p対応/ビットレートは、最高3.5MbpsというHuluがAirPlayに対応してくれれば、筆者としてはとりあえず文句なしなのだが……(できれば1080p対応してほしいが難しいか)。
iPhone 4S/iPad 2でAirPlayミラーリング(または「Apple Digital AVアダプタ」)を使用すれば、テレビにHuluの映像を出力することも可能だが、アスペクト比の違いなどの原因により、テレビにはどうしても余白(黒)が生じてしまう。
ところで、先日アップデートされるまでは、HuluのAndroid版アプリはHDMI出力に対応していた。それを無効化したということは、未確認だが、コンテンツ企業側との契約による外部出力制限が存在するのかもしれない。となると、今後のAirPlay対応は進まない可能性も出てくる。AirPlayやDLNAの普及により、モバイル機器とAV機器との連携が容易になりつつある現在、なんとも歯がゆい話だといえる。
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