マイクロソフトは2011年末、これまで15年間参加してきた「International CES」への参加を2012年限りで終了し、以後はプライベートイベントなどに集中すると発表した。つまり今年のCESで、マイクロソフトが大規模に参加するのは最後となる。
そこで本稿では、マイクロソフトCEOのスティーブ・バルマー氏によるCES基調講演などを振り返りながら、マイクロソフトにとってCESとは何だったのかを考えてみたい。
テレビ司会者を相手に
Windows PhoneやWindows 8を語るバルマー氏
今回のスティーブ・バルマー氏による基調講演では、冒頭で米国のテレビ番組などの司会を務めるライアン・シークレスト氏が登場。バルマー氏とシークレスト氏による対談を軸に展開する構成となっていた。ちなみにシークレスト氏は、アメリカのアイドル発掘番組である「アメリカン・アイドル」の司会者などを務めている。
講演の最初に紹介されたのは「Windows Phone 7」だ。OS自体は昨年リリースされたものだが、ノキアやHTCの新製品を披露しながら、その機能が披露された。とはいえすでに発売中のOSの話題だけに、特に目新しいものはない。
Windows Phone 7に続いては、Windows 8の話題だ。しかし、これもすでに昨年9月のイベント「build」や、昨年12月の「Windows Store」の発表などで紹介されている内容だった。デモではWindows 8のホーム画面に当たる「スタートスクリーン」やMetro Styleのアプリケーションを見せた程度と、こちらも新しい情報はない。
昨年9月にプレビュー版が公開されたWindows 8だが、今年2月にはβ版の公開が予定されている。またその時点で、アプリケーション配布サイトとなるWindows Storeのテスト運用が開始される予定だ。CES会場での注目度も高く、Windows 8の体験コーナーには常に人だかりが絶えない。講演での新情報といったものはなくても、米国の消費者や小売り関係者の注目は高いようだ。
Windows 8の紹介の中では、サムスンのウルトラブック「Series 9」も紹介された。この製品は、8日にAcerが「厚さ15mmの世界最薄Ultrabook」として「Aspire S5」を発表した翌日に、それをしのぐ厚さ12.7mmで世界最薄の座を奪ったマシンである。
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