International CES 2012期間中に開催された独立系イベント「Digital Experience」も、IT/家電業界の各社が製品や試作機を展示披露する場である。ここでは、写真を中心にその模様をレポートしたい。
最新タブレット端末やWindows Phoneにも触り放題
CES会場ではノキアブースにしかなく(マイクロソフトブースにはない)、そのうえケースの中に納められていて自由に触れないノキアのLTE対応Windows Phone「Lumia 900」。だがDigital Experience会場では、手に取ることができた。ディスプレーは4.3インチの有機ELパネルで、カールツアイスレンズを採用したカメラを背面に装備している。大画面かつ動作も軽快なWindows Phoneだが、日本では発売されるのだろうか?
旅客機内のインターネット接続を
安価に実現する変わり種
日本ではまず見かけない変わり種としては、米国の国内線旅客機内でインターネット接続サービスを提供しているGOGO社の出展が目に付いた。旅客機に搭載する機器があったので、通信方式などを聞いてみたところ、「ATL」(Air To Land)と呼ばれる技術を利用しているとのこと。人工衛星と地上との通信につかわれていた通信技術を、ベースにしたものだという。
この方式の地上局を飛行機の空路沿いに配置すると、双方向での通信が可能になる。そのうえ人工衛星ほど遠方と通信するわけではないので、アンテナなども小型化できるという。ひとつの基地局は半径200マイル程度のカバーレンジを持つが、地上に基地局を設置する必要があることから、国内線でのサービスに限定されるのだという(海の上には置けないわけだ)。それでも通信衛星を使った方式に比べると、高速化が可能で遅延も少ない、という特徴がある。
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ちなみに今回のDigital Experienceは、昨年よりも出展社が増えている。こういうところからも、米国の景気が少しづつ回復しているのがうかがえる。昨年までイベントの出展者は、縮小傾向にあった。景気が悪くなるとイベントなどへの参加は、真っ先にコスト削減の対象となる。そのことを考えると、企業がイベントに出展できる程度に米国経済が回復してきたことが実感できる。
こうした雰囲気がつかめるというのも、インターネットが発達して情報などがすぐに手に入る現在でも、わざわざ海外取材にいくメリットのひとつ、というわけだ。
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