ベンチマーク環境
まずはテスト環境の解説から入ろう。テストマシンの基本構成は以下の通りだ。
テスト環境 | |
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CPU | Intel「Core i7-2600K」(3.4GHz) |
マザーボード | GIGABYTE「G1.Sniper2」(Intel Z68 Express) |
メモリー | DDR3-1333 4GB×2 |
SSD | OCZ「VTX3-25SAT3-120G」(128GB) |
電源ユニット | ENERMAX「EPG600AWT」(600W) |
OS | Windows 7 Ultimate SP1(64bit) |
グラフィックドライバー | ForceWare 285.62 / Catalyst 11.12 12月19日版 |
そしてビデオカードは以下の3枚を準備した。1世代前のシングルGPU最速を用意したが、GeForce GTX 580はASUS製のオーバークロック版を確保している。
用意したビデオカード | |
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Radeon HD 7970 | AMDリファレンス評価キット |
Radeon HD 6970 | SAPPHIRE「HD6970 2G GDDR5 PCI-E DL-DVI-D/HDMI/DUAL MINI DP」 |
GeForce GTX 580 | ASUSTeK「MATRIX GTX580 P/2DIS/1536MD5」 |
3DMark11
まずは定番ベンチマーク「3DMark11」からチェックしてみよう。設定はPerformanceとExtremeの2種類をそのまま使用している。
ご覧の通りHD 6970に対してもGTX 580に対しても素直に“速い!”といえる結果になっている。対HD 6970なら3割以上、OC版GTX 580に対しても最大2割以上速い。
もちろんこれは目安に過ぎない。ハイエンドGPUの性能は実ゲームを通してのみ評価されるべきだ。次からは実ゲームでの性能でチェックしてみよう。
Battlefield 3
まずは2011年後半のキラータイトルとなった「Battlefield 3」からチェックしてみよう。画質はプリセットの「最高」、解像度は1920×1080ピクセルに設定。キャンペーン用ステージ「Going hunting」開始から2分間のフレームレートを「Fraps」で計測している。
Radeonファンにとっては感涙モノの結果といえるだろう。平均fpsの高さはもちろんだが、最低fpsでも遂に50を割ることがなくなった。HD 6970ではかなり息切れ感があった同ゲームだが、HD 7970ならそれを心配せずに最高画質設定で遊べるのだ。
Crysis2
今年前半に話題を集めた重量級ゲーム「Crysis2」も避けて通ることはできない。DX11パッチ+高解像度テクスチャーパックを適用し、「Adrenaline Benchmark Tool」を使い「Downtown」における描画性能をチェックした。画質設定は解像度1920×1080ピクセル、画質Ultra、アンチエイリアスは4x、DX11&高解像度テクスチャー有効、エッジブラーを有効にしている。
最低fpsの数値の低さはさすがCrysis2といった感じだが、その中でもHD 7970はGTX580やHD 6970の2倍近い値を出している。平均fpsにおけるアドバンテージは薄れてしまっているが、それでも総合的にHD 7970が速いといえる結果となった。
Serious Sam 3 BFG
さてもう1つ、隠れたヘビー級グラフィックを使ったゲームとして「Serious Sam 3 BFG」(以下SS3)でも検証してみた。画質設定はプリセットの「GPU:Ultra」を使ったものと、Ultraをベースにさらに描画負荷をカスタマイズした超高負荷設定の2通りを準備している。いずれも解像度は1920×1080ピクセルで、ステージ1のオープニングシークエンスを「Fraps」で計測している。
Ultra画質では従来のハイエンド勢が平均60fps台をキープしている中、唯一平均で80fpsを突破したのがHD 7970。ここでもこれまでのテスト同様の着順となった。それでも超高負荷設定では平均30fpsがギリギリという点から、SS3の超絶な重さがうかがえる。HD 7970のみ最低fpsが0である点から、ドライバーの改善でもう少し上がる可能性もあるだろう。
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