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MARKETING 繁盛店からヒントをつかめ!ECサイト研究レポート ― 第4回

「直販だからできる」に全力を注ぐ、革小物専門店

2012年01月11日 10時01分更新

三浦たまみ

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厳しい経済状況が続いている中小製造業の、ネット直販への関心は高い。製品には自信がある、しかし、これまでに経験のしたことのない『販売』というハードルをどのように超えればよいのか。中小製造業からネット販売に乗り出したECサイトの運営者に、成功・失敗から学んだこと、具体的なマーケティング施策などを聞いた。(編集部)

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革小物専門店の「Cカンパニー」。トップページ上部には、季節にあわせて包装や名入れといった情報を表示する。また、手元にいつ届くのかという通販特有の疑問にすぐに堪えられるように、出荷日についても上部でアピールしている

この記事が参考になる業種

  • 雑貨/グッズ
  • 文具/ステーショナリー
  • 家具/インテリア

 2000年にオープンした『Cカンパニー』は、システム手帳をはじめ、財布、名刺入れなどを企画製造販売する革小物専門店。全商品の企画やデザインを担当しているのは、店主でもある佐藤明美さんだ。1959年、先代の父がバッグ職人として独立以降、製造業、製造卸売業へと着実に歩みを進め、父の夢だった「いつかお店を持ちたい」を娘の佐藤さんが叶える形でネットショップをオープンした。

 製造業がネットショップを通して直販する大きなメリットのひとつが、お客さまの意見を商品にダイレクトに反映できること。つまり、一度発売した商品をお客さまの意見を取り入れ改良を重ね、再び、世に出せるのだ。仕入れ商品を販売しているお店と決定的に違う強みだ。

「ネットショップを始めるまで、営業から聞こえてきた声といえば、商品が売れたか、売れないかだけ。でも、私が知りたかったのは、実際の使い勝手でした。何が気に入ったのか、どこに不満があるのか。今は、それが分かります。常連のお客さまが、メールなどで商品の感想や意見を述べてくれますから。それを、モノ作りのヒントにしています」

 その代表例がシステム手帳だ。一般的な手帳のペンホルダーは右側についている。しかし、実際に右側を下にして使ってみると、凹凸が「モノを書くとき邪魔になる」と感じることがある。その意見を反映したのが、左側にペンホルダーを移動したシステム手帳だ。お客さまの声をそのまま反映するだけではなく、佐藤さんは、自らの感覚でデザインの幅を広げていく。

「ペンホルダー同様、ベルトも、モノを書くとき邪魔になりやすいので、ベルトホルダーを作り、そのなかに収納できるようにしました。実際、販売してみたところ、左利きのお客さまにも好評でした」

 他にも、ペンホルダーが必要ない場合は革の切り込みに目いっぱいしまえるようにした手帳や、「手帳にカード入れは必要ない」という声から生まれた、メモホルダーのみのシンプル設計にした手帳など、お客さまの声をヒントに、細かい部分まで使い勝手の良さを追求したさまざまなタイプの手帳を用意している。

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「ペンホルダーが右側にあると邪魔になる」、「手帳にカード入れは必要ない」という声を反映したシステム手帳。製造をしている強みだ
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ペンの太さによってペンホルダーの大きさを変えたり、使わない時は手帳に収納してしまえたり、ペンホルダーひとつでも工夫はいくつもできる
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書くときにベルトが邪魔だという意見から、ベルトを収納できる手帳を開発。Webサイトでは、単にベルトが収納できることだけではなく、どのようなシーンでベルトを収納すると便利かということも示唆する

Cカンパニー

http://www.hot-c.com/

http://www.rakuten.co.jp/ccompanystore/

  • 運営会社:株式会社シーカンパニー
  • オープン:2000年
  • 従業員数:11名(うちネット通販事業専業2〜3名)
  • 年商:非公開

ECサイトを2000年(前身は1959年創業)にオープンしたシーカンパニーが運営する革小物専門店。独自ドメインの本店と楽天に出店している。2012年には上海に進出予定。

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