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自作PCユーザーの聖地「リナカフェ」の最終営業日の様子

2011年12月26日 16時00分更新

文● 伊藤 真広

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 2001年12月に「Linux Cafe Di PRONTO秋葉原店」として営業をはじめ、自作PC系ユーザーや最新ガジェットマニア、Twitterユーザーの憩いの場として営業し、外神田3丁目の名物カフェとなっていた「カフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店」が12月25日をもって閉店した。

閉店を迎えた「カフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店」

 今回の閉店は、すでにお伝えしているようにビルの改装に伴うもので、改装工事終了後に同じ場所で同様の飲食店を営業するかは未定となっている。
 同店といえば、開店当初からコンセントの開放や無線LANアクセスポイントを完備するなど、当時としては設備の整った珍しい店舗として自作PCユーザーの情報交換の場所として利用されていた。自作PCブームの頃には購入したパーツを店内で広げ、PCを組むツワモノの姿も見られたほどだ。

営業最終日を迎えたカフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店。外にできている列はコラボイベントの「ツクモタン リナカフェなう!」の物販の待機列

 近年は、スマートフォンやタブレットPCなどが発売されると、最新のガジェットを購入したユーザーたちがオフ会の場所としても利用していたほか、Twitterユーザー同士の交流の場所としても愛用されていた。
 自作PCパーツメーカーなどの最新パーツ展示会や、新OS発売日のトークショーやカウントダウンイベントの会場としても利用されるなど、ユーザーとメーカーを繋ぐ架け橋の場としても活用されていた。

利用者から感謝のメッセージが添えられた花かご

 数多くのイベント会場として利用されてきた同店で最後にイベントを行なったのは、PCパーツショップ ツクモのマスコットキャラクターつくもたんによるコラボカフェ「つくもたん リナカフェなう!」」。
 同イベント限定のグッズ販売や、リナックスカフェで注文してもらえるレシートでつくもたんのポスターなどが貰えるというものだ。

ツクモとリナックスカフェがコラボした最終イベントも大盛況となっていた

 カフェ最終日の様子は、午前中から多くの人が訪れており、午前11時半過ぎの段階で、店内はカウンター席まで含めてほぼ満席状態。店舗スタッフに確認してみたところ、開店待ちの客の姿もあったそうだ。多くの人が別れを惜しんで来店していたということもあり、普段は時間制限を設けていない同店だが、できるだけ多くの方に利用してもらうために、この日に限り1時間の時間制限を設けていた。

混雑が予想されるため1時間制限を設けたことを告知する張り紙

 ちなみに筆者も、秋葉原巡回後の原稿執筆や写真整理をよく同店で行なっており、ASCII.JPに掲載されている記事の中には同店で作成したものも少なくない。
 同店の存在が、秋葉原で自作PCやiPhoneやAndroid端末といったガジェット系の文化が盛り上がる要因の一つとなったことは間違いないと思うので、今後のことは未定とのことだが、できるならば再び同じ地にサロン的に利用できるカフェができることを祈りたい。

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