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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第82回

PS Vita「塊魂ノ・ビ~タ」は音楽のプラットフォームだ

2011年12月17日 12時00分更新

文● 四本淑三

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塊魂が音楽を全面に押し出した理由

―― ところで僕は今まで「塊魂」を知らなかったんですが、そういう人も世界にまだ60人くらいはいると思います。これはどういうゲームなんですか?

Image from Amazon.co.jp
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井上 今回参加していただいた百々和宏さんも「塊魂」をやったことがなくて、タイトルの文字だけを見て、凄いおどろおどろしいゲームかと思ったとおっしゃっていました。血が流れるような。

※ スリーピースバンド MO'SOME TONEBENDERのギター・ボーカル。

―― でも何が出てくるか分からないと言うか、ヴィレッジヴァンガードで音楽や変なものを物色しているような、妙な感じのゲームですよね。

SEXY あーっ、それは言えるかも。

井上 企画されたのは高橋慶太さんという方で、もともとビジュアルでうちの会社に入った人だったんです。机の上を玉を転がしたら色々くっついて面白いんじゃないか、というところから始まり、それを出してみたらご好評いただいたと。そういうようなゲームです。

※ 「塊魂」「のびのびBOY」で知られるゲームデサイナー。2010年にバンダイナムコゲームスを退社。現在は新会社uvulaを設立し音楽やゲーム、そしてなんと公園のデザインも手がけているという。

井上さんは今回からの「塊担当」。初代・塊魂はビジュアルを担当していた高橋慶太さんの企画によるものだったという

―― それで企画が通ったのがすごいと思いますけど、面白さを説明するのが難しいゲームですよね。音楽に合わせて転がすだけというものですが、確実に楽しいという。

井上 世界観も含めて不思議なゲームですよね。その世界観をずっと継承しています。

―― 最初から音楽が全面に出てくるゲームだったんですか?

井上 ワンステージが長いんですよね。5分から10分くらいになるステージもあります。それで退屈しないようにということで、当時のサウンドディレクターの三宅優が考えまして、当時としては画期的だったと思うんですけど、歌モノを入れてみようと。クリスタルキングの田中さんだったり、松崎しげるさんだったり、そういう方にお願いして。曲は弊社のサウンドチームが書いたんですけど、サウンドトラックもご好評いただいて。

※ 鉄拳シリーズやリッジレーサーのサウンドディレクションを担当。2011年にバンダイナムコゲームスを退社。今回の塊魂ではアーティストとして音楽を担当している。

―― 曲の発注は1曲丸ごとという感じですか?

井上 はい。従来からあるシリーズものですので、塊魂のイメージに沿ってということで。SEXYさんにお願いしたのは「愛のカタマリー」という初代のエンディングの曲なんですが、それをゲーム中にも使えるアップテンポな感じに、ということを伝えました。

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