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仕事と生き方を変える、著名人の意見 第13回

キャリアアップ、会社は何も教えてはくれない

「会社にぶら下がらない」立場を目指せ!

2011年12月19日 09時00分更新

文● 高城幸司

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 ※この記事は高城幸司氏のメールマガジン「トップ営業の「稼ぐ」発想法」(「ビジスパ」にて配信中)から選んだコンテンツを編集しお届けしています。

 気候のように景気も冷えていくのか?「日本の景気はジワリと回復していくと確信している」という高城幸司氏。生涯同じ会社・職場で働くことも難しいこの時代、ビジネスパーソンが、社内で、また対外的に、どんなことに気をつけてキャリアを考え方ていくべきかを説く。

 寒くなってきました。気候のように景気も冷えていくのでしょうか?私は日本の景気はジワリと回復していくと確信しています。これは希望的観測ではありません。

 先日、大手経済誌の編集長・経済アナリストと会食を数回しました。すると誰もが「世界経済において日本の底力は十分にある」との力強い言葉を語っていました。というか、アジアや欧米経済は想像以上に傷んでいます。堅調にやるべきことをやっていれば「不安で仕方ない国」にはなりません。悲観し過ぎにはご注意しましょう。

キャリアを積めばステークスホルダーはドンドン増える

 ビジネスパーソンの仕事ぶりは「半径5m以内」の人間関係が重要。同じ部署の隣に座っている同僚。そして上司。この半径5mの人間関係が日常や仕事のベースとなるのです。会議で議論、帰りに1杯、冠婚葬祭にも同席など学生時代の友人や家族以上に同じ時間、重要な出来事をともに過ごすのですから当然かもしれません。ただし、キャリアを積むと関わる半径は広がり、ステークスホルダー(利害関係者)がドンドン増えます。

 ところが半径が広がると仕事の邪魔になる地雷のような「危険人物」に遭遇します。意地悪な先輩・同僚が仕事に足を引っ張るのです。知らないと甚大な被害に遭うこともあるでしょう。ところが会社は危険人物の存在など教えてくれません。教えてくれるのは経費精算の方法とかPCのログイン方法など実務だけ。会社で活躍するためには、危険人物の避け方など、「職場の歩き方」を身につける必要があります。

「自立したワークスタイル」を準備

 ただし生涯同じ会社・職場で働くことは難しい時代になりました。大銀行も合併を繰り返し、東京電力、JALのような親方日の丸と思われた大企業でさえ倒産するかもしれません。よって普通の会社で定年まで過ごすことなんて夢のまた夢。会社に頼らない、職場の人間関係だけに偏らない「自立したワークスタイル」を準備しておかないと大変なことになるかもしれません。そこで、

「外部人脈を増やす=他流試合」

「市場価値を高める=転職準備」

などの「社外活動」することで「会社にぶら下がらない」立場を目指しましょう。すると将来に対する不安が解消されるはずです。

社外活動を積極的に。自分で気づいて行動を

 ちなみに、日本には「あいつは内弁慶…」などといった言い方があります。

 「家の中で威張りちらすが、外では意気地のない人」のことで、社内で活躍する人材に限って内弁慶の罠に陥る傾向になります。限られた職場の人間関係で飛躍的優位な立場になると「自分は出来る人」と勘違いしてしまうのです。ところがこうした内弁慶な人に限って、倒産・合併などで職場環境が変わると「使えない人」になったりするから怖いですね。

 ところが会社は「社外活動」の重要性を教えてくれません。会社にしてみれば自分のために盲目に働いてくれる社員の方が有難いのが本音。「人材は宝」と掲げる会社でさえ、社外活動は推奨しないもの。よって、自分で気づいて行動しないと大変なことになるかもしれません。是非とも社外活動を積極果敢に実行しましょう。

【筆者プロフィール】 高城 幸司

 1987年同志社大学文学部卒、同年、株式会社リクルート入社。社内の売り上げ記録を数々打ち立て、6年連続トップセールスに輝く「伝説の営業マン」新規事業を数多く立ち上げ、営業現場で活躍。起業・独立情報誌『アントレ』を創刊。編集長も務める。2005年にリクルート社を卒業。現在は人と組織のサポートを年間100社以上実践している。著書は50冊以上。「営業マンは心理学者」「トップセールスのフレームワーク」など多数。

 「ビジスパ」にてメルマガ「トップ営業の「稼ぐ」発想法」を執筆中。

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