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アップル フィル・シラー上級副社長インタビュー

アップルは顧客の信頼のおかげで大胆に進化できる

2011年12月09日 12時00分更新

文● 林 信行

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 アップル ワールドワイドプロダクトマーケティング担当シニアVP、フィル・シラー氏のインタビュー、「なぜ「iOS」機器だけが、人々の暮らしに変化をもたらすのか?」に引き続き、ライバル、AndroidとiOS機器の違い、最新サービスのiCloud、Mac、そしてアップル自身がどうして大胆な挑戦を続けられるかという秘密に迫ってみたい。

アップル ワールドワイドプロダクトマーケティング担当シニアVP フィル・シラー氏

 なお、筆者による過去のシラー氏インタビューはITmediaにも掲載されており、それらも併せてお読みいただきたい(関連リンク1関連リンク2)。

新しい市場に広がるiOS機器

 今、スマートフォンやタブレットを使う層は急速に拡大しており、こうした新しい変化を受け入れない層もあるが、これについてシラー氏はどう考えているのだろう。

 「iPhoneやiPadの購入者の数は、確かにものすごく多いので、とてつもない変化が起きているように見える。一方で、これらの製品を使っている人々の“割合”で見てみると、ほとんどの人がこれらの機器にまだ触れていないことが分かる。

 これは、見方を変えれば、我々にまだまだ成長できる余地が大きく残されているということだ。iPhoneやiPadは入り口にたったばかりで、これから“本番”を始める製品だとも言える。おそらく、iPadの普及の度合いは、これまでのパソコンの普及よりもはるかに大きいものになるだろう」。

 確かに今、アップル製品は、これまで売られていなかった中国市場や発展途上国などにも急速に広がっている。

 「販売国を増やす動きはiPodで始めていたが、iPhoneによって一段と拡大し、iPadでさらに加速している。我々はここ数年間、アップルの製品を中東やアジアや北欧など、これまでアップル製品が一度もまともに売られたことがなかった国で、次々と展開を始めているが、そうした国で驚くのが、我々の製品の認知度がいかに高いかということだ。これまで一度もアップル製品を売ったことがない国でも、ほとんどの人がiPhoneやiPadといった製品名を知っている。これらの製品はもはや世界的な現象になっていると言ってもいいだろう」。

iPhone 4Sは、2011年11月現在で世界29ヵ国で販売されている。年末までには70ヵ国以上で発売される予定だ

iPad 2は、2011年5月の段階で35ヵ国以上にて発売済み

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