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スマート忍法 虎の巻~iPhone編

iPhoneで音質がめっちゃ良い動画を撮る「AR-4i」の術

2011年12月09日 12時00分更新

文● ニンジャ盛田/ASCII.jp編集部

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雑音はフィルターで消すでござる

 さてiPhoneをコネクターに接続すると、入力レベルメーターがピラピラピラリーンと光り、電源が入ったのが分かる。持ってみるとズッシリ金属っぽい重みがある。iPhone 4Sとセットで約500g。収録機材として扱いやすい重さだ。

 マイクは左右2本とも180度ぐりぐり回せるので、たとえば (1)左右を2本とも前方に向けて指向性を高める (2)左マイクは左向き、右マイクは右向きにしてステレオ感を強調する (3)左を相手/右を自分に向けて声を録り分ける というふうに使い分ける。

グリップの位置はヨコ/タテで変えられる。iPhone上でしか見ない動画は見やすいタテ構図の方がいいのかもしれない

マイクはぐりぐり180度回せる。指向性を高めたい/ステレオ感を強調したいなど、録りたい音にあわせて角度を変える

 マイクには一応かわいい風防が付いてはいるが、実際に歩いて撮るとやっぱり風切り音がぶぼわわわわ~と入ってしまう。ので、公式iPhoneアプリ「AR-4i」を入れ、ロー(低域)カットフィルターを通す。フィルターは細かく200Hz/500Hz/1kHzと調整が利き、雑音だけを消すように設定できる。「歩き+そよ風」なら200Hzで十分カットできた。

 アプリでは入力をモノラル/ステレオ/左右反転で切り換えできる。インタビューなど、定位のいらない音がほしいときはここでモノラルに設定すればいい。イヤホンでモニタリングする音もアプリから「iPhone+M4i(ミックス)」「iPhoneのみ」を選択できる。

 レベルオーバーをふせぐリミッター機能もあり、音量の開放まではFast(0.2秒)もしくはSlow(4秒)。インタビューでドッと笑い声が入りそうなときはFast、演奏系でドカンとレベルを振り切りそうなときはSlowという風に使い分ける。基本はレベル調整してから収録するが、本番でいきなりバゴーンと音が跳ねたとき自動処理にまかせられるのはうれしい。

ローカットフィルター/リミッターが使える公式設定アプリ。ローカットはかなり精密で使える

 もちろんマイクなので普通に音声録音にも使える。ただしステレオ録音に対応したアプリが少ないので注意。「Garage Band」や、前の記事で紹介したTEACの多機能録音アプリ「PCMRecorder」(無料)では、ステレオかつ無圧縮WAVEで保存できた。TEACのアプリは本当に便利なので、マイクを持っていなくてもとりあえず入れておいて損はない。

 なお録音中、なぜか気づけばモノラル(左チャンネル)になっているという怪現象があったので、収録開始前に音声がステレオになっているか確認した方がいい。

TEAC「PCMRecorder」。ステレオかつ無圧縮WAVEで保存できる、神がかった無料アプリ。これでもフィルターは使える

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