NVIDIAは29日、デスクトップパソコン向けのグラフィックスチップ(GPU)、「GeForce GTX 560 Ti with 448 Cores」を発表した。「GeForce GTX 560」シリーズの上位に位置するゲーマー向け製品となる。
GTX 560番台の第3弾となるGeForce GTX 560 Ti with 448 Coresは、「GeForce GTX 560 Ti」と比べて、内部演算ユニット「CUDAコア」の数が16%ほど多い448基を内蔵する。しかし仕様を見る限り、GTX 560 Tiの強化版というよりも、「GeForce GTX 570」(480コア)のコア数削減版といったGPUに見える。シェーダークロックやメモリークロック、メモリーインターフェース幅もGTX 570と同等である。
GeForce GTX 560 Ti with 448 Cores |
GeForce GTX 560 Ti | GeForce GTX 570 | |
---|---|---|---|
製造プロセス | 40nm | ||
DirectX | DirectX 11 | ||
シェーダーモデル | SM 5.0 | ||
CUDAコア数 | 448 | 384 | 480 |
グラフィッククロック | 732MHz | 822MHz | 732MHz |
プロセッサー(CUDAコア)クロック | 1464MHz | 1644MHz | 1464MHz |
メモリークロック | 3800MHz | 4008MHz | 3800MHz |
メモリー種別 | GDDR5 | ||
メモリーI/F | 320bit | 256bit | 320bit |
メモリー容量 | 1.2GB | 1GB | 1.2GB |
TDP | 210W | 170W | 219W |
PCI Express電源コネクターは6ピン+6ピンで、GTX 570と同等となっている。消費電力もTDP 210Wと、GTX 560 Tiより40Wほど多く、GTX 570よりわずかに少ない。マルチGPU機能「NVIDIA SLI」には、カード3枚を使用する「3-Way SLI」まで対応している。ステレオ3D表示機能「3D Vision」にも対応する。
搭載カードの価格は、289ドル(約2万2500円)程度と想定されており、現行のGTX 560 Ti搭載カードとほぼ同等かやや高い程度で登場するようだ。NVIDIAの発表では、ASUSTeKやGigabyte、MSIやZotacなどメジャーなグラフィックスカードベンダーから製品が登場する予定である。