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コンシューマライゼーションにも効く第6世代のvPro

vPro対応のUltrabookで企業での管理もノープロブレム

2011年11月18日 09時00分更新

文● 渡邊利和

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11月17日、インテルはvProテクノロジーに関するプレス向け説明会を開催した。新世代となる第6世代vProは来年2012年中にリリースされる予定だが、今回はその基本的なコンセプトなどが紹介された。

ビジネス・パーソナル・コンピューティングのルネサンス

 説明を行なったインテル・アーキテクチャ事業本部 副社長兼ビジネス・クライアント・プラットフォーム本部長のリック・エチャベリア氏は、ビジネス向けPCに関するインテルの取り組みを端的に「ビジネス・パーソナル・コンピューティングのルネサンス」と表現した。

インテル・アーキテクチャ事業本部 副社長兼ビジネス・クライアント・プラットフォーム本部長のリック・エチャベリア氏

 これは、個人レベルのコンピューティングの主役を担うのがPCからスマートフォンやタブレット等のモバイルデバイスに変わりつつある、といわれ始めていることに対して「いやいやまだまだ」という反論の意味合いだろう。同氏は“ルネサンス”のためにインテルが取り組んでいる“4本柱”として、「自動化による生産性向上」「クライアント側の処理能力を犠牲にしないセキュリティー」「コンピューティング・モデルの進化に対応した柔軟性」「消費者としての感性、CIOとしての責任を両立」を挙げた上で、「ビジネスを拡大する人にも、ビジネスを保護する人にも、妥協のないパーソナル・コンピューティングを提供」するとした。そして、この目標はそのまま、2012年に予定される第6世代vProのコンセプトになっていると理解してよいだろう。

ビジネス・パーソナル・コンピューティングのルネサンス

 このなかで、セキュリティに関しては買収したマカフィーとの協業により、vPro/AMTの機能を活用してOSを介さずに防御する仕組みの説明や、日本のワンビとの協業による盗難防止策(遠隔データ消去)などの紹介も行なわれた。こうしたセキュリティ対策を、通常通りにOS上で稼働するアプリケーションソフトウェアとして実装した場合、OSが起動していない状態やPCの電源が切られている状態では防御策も動作しないという問題があるが、vProの機能を活用することで必要に応じてリモートから電源を投入し、必要なソフトウェアを起動することができる。vProの特徴として以前から実装済みではあったが、ようやくvProの機能を活用するための周辺ソフトウェア/ソリューションが整いつつある状況だと言ってよいかもしれない。

ビジネス向けUltrabookへの期待

 また、企業ITで問題になりつつある“コンシューマライゼーション”への対応として、製品が出始めた“Ultrabook”についても言及された。ユーザーが個人として使いたいデバイスと、企業IT側が必要とする管理性を両立させるためにvProが役立つ、という文脈である。同氏がいう「ビジネスを拡大する人」は実際に業務に携わる個々のユーザーであり、「ビジネスを保護する人」が情報漏えいその他のセキュリティに責任を負うIT部門やCIOだ。そして、この両者がともに妥協せずにすむソリューションとしてインテルが現時点で想定している最良の選択は、vPro対応のUltrabookということになるのだろう。

 第6世代のvProの正式リリースは2012年の予定であり、その際に改めて詳細な新機能紹介等が行なわれるはずだ。

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