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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第226回

暗渠の上を歩いて出会う世田谷の猫たち

2011年11月18日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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美猫がこっちに向って来て……

 お次は同じ暗渠で見つけた三毛っぽい美猫。

 また警戒されると思って、フェンスの向こうにいた猫をちょっと遠くから中望遠レンズでそっと狙ったら、なんとこっちへ向かって来るではないか。しかもフェンス下の狭い隙間を無理矢理抜けて(前ページ冒頭写真)。

 びっくりしたのはこっちである。

 遠くからしか撮れないかなと思って、1~3mくらいの中距離撮影用レンズをつけていたのである。

 慌ててズームレンズに付け替えたんだけど、セッティングを見直す暇もなく、目の前のゴロンで慌ててシャッター。

 ああ、いいタイミングだったのに、構図からはみ出てるし、顔はブレてるしでなんとも締まらない写真なんだけど、せっかくのいい瞬間なので掲載してみた。心の準備が甘かったですな。すみません。

遊んで遊んで、といいたげに頭をこすりつけながらごろんと転がるのだ。この仕草はうちの「かふか」と同じで、思わず撫でてしまう(2011年11月 パナソニック DMC-G3)

遊んで遊んで、といいたげに頭をこすりつけながらごろんと転がるのだ。この仕草はうちの「かふか」と同じで、思わず撫でてしまう(2011年11月 パナソニック DMC-G3)

 きっと、この家に小さな時から飼われていて、可愛がられていて、人間を怖がらないのだ。

 彼(だか彼女だか)はわたしの周りをぐるぐると2周ほど回ったら落ち着いたようで、少し離れてちょこん。いい感じに逆光になったので今度はちゃんと構えて撮影したのでした。

暗渠の端っこでちょこんと逆光猫。暗渠脇のおうちが置いた緑が逆光で光っていてなかなかいい感じ(2011年11月 パナソニック DMC-G3)

暗渠の端っこでちょこんと逆光猫。暗渠脇のおうちが置いた緑が逆光で光っていてなかなかいい感じ(2011年11月 パナソニック DMC-G3)

 美猫は逆光に限りますな。やがて暗渠の上に出てきてアスファルトの上で背中に陽射しを浴びながら毛繕いをはじめたので、地面すれすれのローアングルで液晶モニターを見ながら撮影し、さらに川跡を辿って上流へと向かうのであった。

片足をあげて身体を舐めている姿をローアングルで。人や車がいない広々とした場所で夕方を過ごしているのだ。ちょっと羨ましい。奥には白いクルマ止めが見える(2011年11月 パナソニック DMC-G3)

片足をあげて身体を舐めている姿をローアングルで。人や車がいない広々とした場所で夕方を過ごしているのだ。ちょっと羨ましい。奥には白いクルマ止めが見える(2011年11月 パナソニック DMC-G3)

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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