鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第42回

PS3／PSP向け3Dディスプレー「CECH-ZED1J」を試してみた

テスト用のフルHD映像を表示したもの（画質モードは「スタンダード」）。精細感が極めて高く、細部まで非常によく見える。画面サイズこそ小さいものの、これぞハイビジョンと思える高精細さだ

画質モードを「ダイナミック」（左）と「シネマ」（右）で表示。このほかに「カスタム」が選択できる

　では、もともとクオリティーの高いBDソフトを見るとどうかと言うと、びっくりするくらい情報量の豊かな映像が楽しめる。ディテールの再現は緻密だし、CGを駆使した作品ならば、実写部分とCG部分の違いまで見分けられるほどだ。

　ノイズリダクションをはじめとする、テレビ放送をきれいに見せるための機能などはないので、地デジはかなりノイジーな映像になるなど弊害もあるが、PC用モニターやゲーム用として使うならば、この解像感の高さは大きな魅力になるだろう。

　そして音質は、ウーファーを備えていることもあって、なかなか力強いサウンドが楽しめた。声なども聴きやすい音になっている。スピーカーが画面の左右にあることもあって、左右の音の広がりも良好で内蔵スピーカーとしては十分なレベルにある。比較的安価な製品の割に、画質・音質をきちんと練り上げているのは素晴らしい。

パーソナルディスプレーとして欲しくなる1台

　本機は安価で手に入るゲーム用の3Dディスプレーだが、画質の素性もよく、なにより3D表示の解像度感は大きな魅力と感じた。

　さらにSimulViewという2人でプレイするゲームには便利な機能も加わるなど、なかなか面白いモデルだ。この解像感の高さや素直な画質はPC用のモニターとしても十分実用になると思うし、個人用のパーソナルディスプレーとしてはかなり魅力的だろう。

　PS3とtorne（トルネ）を組み合わせればテレビ視聴もできるし、2台目以降のテレビとして使いたい人にとってもおすすめだ。

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