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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第225回

明るいレンズで猫がいる夜の風景を撮る

2011年11月11日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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モノクロでも味のある写真に

 最後に夜の駐車場猫を。

 駅から帰る途中に銀行の駐車場があって、夜は使わないので門を閉めてしまうのだが、それが猫的にはありがたく、人が入ってこないので安心して夜をすごせる空間になるのだ。

 で、たまにそれを知る人間が門に近寄ってきて門の前にしゃがむと、「こいつはもしかしておやつでもくれるんじゃなかろうか」とクルマの下から這い出してくるのだ(前ページ冒頭写真)。

 最初は誰もいないのに、一匹が顔を出すと、他の猫も気になって現われる。まあ夜の駐車場なんて明るいわけがないので、ISO 6400まで上げてやっと撮れるかどうかという案配。

 その分ノイズがどうしても増える。特にカラーノイズは気になりやすいので、そういうときはモノクロにしちゃうと、ノイズのざらつきがまた味になってよかったりする。

駐車場猫をISO 6400まで上げて撮影。+2.33の露出補正。ノイズが気になる時はモノクロにしちゃうのも手。このざらつきもまたよし(2011年11月 パナソニック DMC-G3 + ズミルックス 25mm F1.4)

駐車場猫をISO 6400まで上げて撮影。+2.33の露出補正。ノイズが気になる時はモノクロにしちゃうのも手。このざらつきもまたよし(2011年11月 パナソニック DMC-G3 + ズミルックス 25mm F1.4)

 たまに恐々ながら近づいてくるヤツがいる。そーっと近づいて、門の隙間からこっちを覗いていたので、覗き返す感じで狙って見た。

門の陰からこちらの様子を伺ってるの図。じーーーっと見られていたので見返しました(2011年9月 パナソニック DMC-G3 + OLYMPUS 45mm F1.8)

門の陰からこちらの様子を伺ってるの図。じーーーっと見られていたので見返しました(2011年9月 パナソニック DMC-G3 + OLYMPUS 45mm F1.8)

 最後は空が入るよう縦位置で。一番近くまで来てくれた猫をローアングルで撮ってみた。空が明るいけど、かなりの夜です。

夜は白い猫の方が撮りやすい。暗い色だと背景に溶け込んじゃうから。空が見えるよう縦位置ローアングルで狙ってみた(2011年11月 パナソニック DMC-G3 + LUMIX 25mm F1.4)

夜は白い猫の方が撮りやすい。暗い色だと背景に溶け込んじゃうから。空が見えるよう縦位置ローアングルで狙ってみた(2011年11月 パナソニック DMC-G3 + LUMIX 25mm F1.4)

 こういうときはカメラをできるだけ固定して、連写モードにして何枚も撮る。何枚も撮っておけば、まあその中にブレてない写真も混じってくれるものだ。そのくらいの気持ちで夜を切り取ってみよう。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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