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東芝ソリューションと東芝が共同で、偽造が容易という課題を克服

復号せずに暗号を変換する「再暗号化技術」採用のストレージ

2011年11月10日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 11月9日、東芝ソリューションは独自のアルゴリズムにより安全性を高めた、クラウドサービス向けの次世代暗号技術「再暗号化技術」を東芝と共同で開発。本技術を用いて、つねに暗号化したままデータ共有が可能なクラウドストレージを実現したと発表した。

「再暗号化技術」をクラウドサービスに利用する

 再暗号化技術とは、「再暗号化鍵」とよばれる特殊な鍵を用いることで、あるユーザー向けの暗号文を別のユーザー向けの暗号文に、暗号文のまま(復号して平文に戻すことなく)変換する技術。再暗号化鍵は復号には使えないため、変換処理は誰でも安全に行なえるのが特徴だ。

 この技術を用いて、特定の鍵で暗号化してクラウドストレージに保管したデータをダウンロードする際に、メンバー向けに再暗号化して配信する。すると、クラウド上の暗号化データはそのままに、共有メンバーの追加/削除にも柔軟に対応できるようになるという。

 従来の再暗号化鍵には偽造が容易という課題があったが、両社は共同開発により、きわめて偽造しにくい再暗号化技術の開発に成功したという。東芝ソリューションは、今後、既存のパブリッククラウドストレージサービスにも適用可能な暗号化サービスとして、2011年度中のサービス開始を目指す。そして、これまで難しかった機密かつ大容量データの共有が求められるさまざまな業界向けに、本ソリューションの展開を図るという。

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