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企業サイトの企画で知っておきたい4つの目的

2013年10月29日 11時00分更新

文●高木 結/インサイドテック

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 企業サイト(コーポレートサイト)とは、企業の考え方(理念・ビジョン)や、商品・サービスの紹介、IR(Investor Relations:投資家向け情報)情報などを顧客や取引先に紹介することによって、企業の信頼性を高め、新たな顧客や人材の獲得や、円滑な事業活動をおこなうための企業の「顔」というべきサイトです。

企業ビジョンを伝えるWebの役割

 一般的に、企業サイトには大きく4つの役割があります。1つ目は「企業の考え方を示す」ことです。企業に根付く想いや考え方を文字で伝えることはもちろん、ビジュアルとして表現することが、企業ブランディングを行なうことになります。デザインを考える際はこの「企業の考え方、ビジョン」に沿って、世の中に何を伝えたいかということを軸に考えていくと、オリジナリティのある企業サイトになります。「代表あいさつ」などもあると理念がさらに伝わります。

 2つ目は「企業情報の紹介」です。具体的には「会社概要」や「歴史・沿革」などの基本的な情報でどのような企業なのかを紹介します。また、企業の主軸である「商品・サービス情報」は営業マンと同じような役割を持つ場合があります。Webサイトを見ただけで内容や魅力が伝わるよう、できるだけ丁寧な見せ方、書き方をすると、サイトからの問い合わせが増えるなどの効果が見込めます。ユーザーが「良いな」と思うタイミングはそれぞれ違うので、問い合わせフォームや電話番号などは常に分かりやすい位置へ配置することが大切です。

IRや採用も企業サイトの役割

 3つ目の目的は、「IR」です。企業が株主や投資家に対し、主に「決算公告」や「事業報告書」や「投資家向け説明会」などを告知する場です。特に、昨今増えている個人投資家に向けては、わかりやすく整理された情報や、更新されたことを知らせるためのメール配信やRSSサービスなども有効に活用すると良いでしょう。

 4つ目は「採用(リクルート)情報」です。人材の獲得は、企業にとって大変重要です。多くの企業が予算をかけて魅力的なサイトを作っています。採用サイトで重要なことは、企業がどのような人材を獲得したいかによってコンセプトを決めてメッセージ性を持たせることや、多くの会社の中で印象に残るサイトにするために工夫を施すことです。

 また、これらの内容を継続的に発信していくために、初期の段階から更新を考えた作りにしておくことが大切です。最近では企業サイトにおいても一方的な情報発信ではなく、双方向のコミュニケーションが求められています。ソーシャルメディアなどとの連携によって、よりユーザー視点に立った展開が求められています。

著者:高木 結/インサイドテック

マーケティングおよびコンセプトメイキングからコミュニケーションの設計・制作を行なうクリエイティブカンパニー。「世の中にもっと笑顔を!」をスローガンに、Webを中心とする総合的なプロモーションのプロデュース、企業や商品のブランディング、ネットショップの開発運営、スマートフォン・ソーシャルプロモーション、プロダクトデザイン、自社サービスの開発など、枠に捕われない自由な発想で日々進化を続けています。

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