ソニーはここ最近、「ワイヤレスリスニング」という音楽視聴スタイルを提案しており、Bluetooth搭載ウォークマンやBluetoothスピーカー、イヤフォンを積極的に市場投入している。
Bluetooth対応であればスマホなどからも利用できる! ということで、今回はウォークマン向けの製品なのではあるが、同社のBluetooth搭載スピーカー3機種をスマホで試してみた。
タンブラースタイルで車載もできる
「RDP-NWV600B」
サーモスなどでお馴染みのステンレス真空保温ボトル(タンブラー)のような独特の縦長ボディを採用するのが「RDP-NWV600B」(実売2万4000円前後)だ。本体サイズは幅85×奥行き85×高さ216mm、重量は約540gとなる。
“マグスタイルデザイン”という使い方が提案されており、自宅では付属のドック(クレイドル)にウォークマンと並べて卓上スピーカーとして、車で移動するときは車のホルダに置いて簡易スピーカーとして、という2種類の楽しみ方ができる。
スピーカーとしての構造は、上部にはウーファとツィーターの2つのスピーカーが向い合って配置し、その間に置かれたコーンによって音が反射して周囲に広がるしくみ。さらに縦長ボディには重低音を増幅させるバックホーン(スピーカーの裏側のラッパ状の管)が内蔵されるとともに、音の振動で空気を流して機器の排熱も行なうようになっている。
ややイロモノ的なコンセプトな製品と思えるものの、実際に聴いてみると2WAYスピーカーや内部バックホーンが貢献しているのか、いわゆるポータブルスピーカーの類とは一線を画した音質で、とくにかなり響く重低音や音量は走行中の車内でもかなり楽しめると言ってよい。
360度広がる音場も面白く、製品コンセプトでは複数の人が集まるシーンで音楽を楽しむケースなどが想定されているのだが、なにより部屋での置き場所をさほど考えなくても済むのも気楽だ。
ただし、車内で楽しむことを考えると、たいていの車には車載オーディオが付いているはずで、かつ車載スピーカーは車室形状に合わせた音場設計や余裕のある電源とアンプを使っており、たいていの車種ならばNWV600Bのようなコンパクトスピーカーに比べれば音はいいはず。
最近ではBluetooth対応機も登場しているが、AUX(LINE-IN)やUSB接続ならば取付工賃を含めてもかなり安く(2~3万)導入できるため、単に車内でスマホの音楽を聴くのにNWV600Bを導入するのはコストパフォーマンス的にはそれほどよくないように思える。
なお、ウォークマン以外のAndroidスマホやiPhoneなどから使うのであればBluetooth接続ができ、ドックは不要ということになる。
ドックやボトルホルダーなしでも本体は自立するものの、本体にあるDC入力端子は車のシガーライターソケットからのDC-DCアダプター用(付属)で、付属ACアダプター(ドック用)とはプラグの形状が異なる。もちろんウォークマン以外で使う場合でもドックを使えばいいわけだが、ドックのウォークマン設置部にやや無駄感が出てしまうため、やはり本機はウォークマンユーザー向けと考えたほうがよさそうだ。
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