シャッタースピードの設定に関しては、新たに「バルブ」と「タイム」が設定できるようになった。GR DIGITAL IVを三脚に固定して撮影しようと思うユーザーは少ないかもしれないが、撮影モードにある「ダイナミックレンジ」などを使用するときには複数枚の画像を合成して一枚の広いダイナミックレンジを持った画像に生成するので、三脚は必須である。
どうせ三脚が必要な機能を装備しているのなら、シャッタースピードにユーザーが好きなだけの秒数を設定できるバルブやタイムがあるのは当然といえるだろう。
通常のフルサイズ解像度での連写速度については約1.54コマ/秒と、ほかのコンパクトデジタルカメラと比較しても速い部類ではない。できればブラケット撮影をするときに構図のズレが少なくなるので、さらにもう少し速くならないものかと思った。
そのブラケット撮影機能だが、従来のGR DIGITALIIIでは「露出ブラケット」のほか「カラーブラケット」と「ホワイトバランス」の3種類だったが、GR DIGITAL IVでは「ダイナミックレンジ補正ブラケット」と「コントラストブラケット」、「画像設定ブラケット」が追加されている。
新画像処理エンジンで遊びの要素も
画像処理エンジンは「GR ENGINE IV」へと進化した。そのおかげもあって最高感度がISO 3200まで高感度化したこともあるのだろう。その効果が現れているのが画像設定などにある。
感度別撮影サンプル
画像設定では今回新たに「クロスプロセス」「ポジフィルム調」「ブリーチバイパス」などを追加。今までの生真面目なくらいの絵作りに対して、少し遊びの要素を盛り込んだ形となっている。
追加された画像設定は色調の変化を調整することも可能になっていて、自分のイメージを追求するための“ゆとり”をユーザーに提示しているのはGR DIGITAL IVならではだろう。