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HPサーバー+Windows Storage Serverというベストカップル

Windows Server搭載の簡単NAS「HP X1000 G2」の魅力

2011年10月06日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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「HP X1000 G2 Network Storage System」(以下、HP X1000 G2)は、OSにWindows Storage Serverを搭載したNASだ。実績の高いHPサーバーと操作しやすく多機能なWindows Serverの組み合わせは、あらゆる面でベストカップルといえる。

Windows Storage Server搭載のNASのメリット

 SMB向けのNASといえば、Linuxをベースにしたものが多いが、昨今はストレージ専用にチューンされたWindows Storage Serverを搭載する機種も増えてきた。日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)のSMB向けストレージ「HP X1000 G2」もそのうちの1つだ。

 Windows Storage Serverは操作しやすいWindowsのGUIを残しつつ、機能をファイルサーバー向けに最適化したWindows OS。Windows Storage Server 2008 R2では、最新のSMB 2.1の採用でWindows 7とのやりとりを高速に行なえるほか、IPベースのSANを実現するiSCSIや誤って削除したファイルを復元できるスナップショット、ドライブ自体の暗号化を行なうBitLocker、ファイルのレベルの重複排除など豊富な機能を持っているほか、パフォーマンスも高速化されているという。また、無制限のCAL(Client Access License)が付与されるので、既存のサーバーと比べてコストも抑えられる。HP エンタープライスサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 ストレージワークス事業本部 ストレージ製品本部 製品マーケティング部 齋藤 貴氏は、「バックアップソフトもWindows対応の製品がそのまま使えますし、サポートも普通に受けられます」と汎用OSであることのメリットをこう説明する。

HP エンタープライスサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 HPストレージ事業本部 製品マーケティング部 齋藤貴氏

実績のあるHP ProLiantサーバーを採用

ハードウェアにHP ProLiantを採用した「X1500 G2」

 一方、ハードウェアは、同社のHP ProLiantサーバーを採用。3.5インチディスクを最大4台搭載できる1Uモデル「X1400 G2」、3.5インチディスクを最大8台まで搭載できる5Uモデル「X1500 G2」、2.5インチディスクを最大25台搭載できる2Uモデル「X1600 G2」など幅広いラインナップが用意されている。「数多くのハードディスクが搭載できるので、ファイルサーバーの統合でも威力を発揮します」(齋藤氏)ということで、他社のSMB向けNASに比べて、高いキャパシティを持つ。いずれにせよ、用途に合わせて、さまざまなモデルを選択できるのは大きなメリットといえる。

 HP X1000 G2ならではのポイントとして、ストレージの専門家がいないユーザーでも容易に使えるよう「HP X1000 Automated Storage Manager」という設定ツールが標準搭載されている。また、Windowsのリモートデスクトップに加え、HPサーバーの遠隔管理機構であるiLO(Insight Lights-Out」も可能。ハードウェアの障害を検知し、HPに自動通報し、契約内容に応じてHPが保守を行なう「HP通報サービス」にも対応する。遠隔管理や保守サービスが充実しているため、ファイルサーバーが拠点に分散している場合でも安心して利用できるという。

 25~400ユーザーの環境を前提としているため、競合となるのはバッファローやロジテックなどのWindows Storage Server搭載のNASになるようだ。ハードウェアとして採用しているHPサーバーの実績や幅広いラインナップ、HPならではのサポート体制などが大きな差別化ポイントになるという。

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