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Apple Geeks 第58回

iOS 5の未来 — OS Xとの“半歩進んだ”連携術を考える

2011年09月29日 12時00分更新

文● 海上忍

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iPhoneでOS Xを「操る」

 先ほど触れた「AirPlayミラーリング」だが、このような形のUIがApple TVの貧弱な操作性 — 標準装備のリモコンで満足に日本語入力できないのだからこう書いて差し支えないだろう — を補う存在になるのではないだろうか。アップルはすでに無償のiOSアプリ「Remote」を提供しているが、マルチタッチの長所が生かされていないことを考えると、今後テコ入れされる可能性は高いに違いない。

 ここに紹介するBenzleのiOSアプリ「WiFiSend」(無償)は、その意味で示唆的な存在だ。操作対象はOS XやWindowsだが、事前にサーバーソフトを常駐させておくことで、iOSデバイス側からリモートコントロールできるのだ。iPad/iPhoneの画面上をタッチしてホストマシンのUIにアクセスするという操作スタイルは、Remoteにないものだ。

 ただし、それだけではマウスの代わりにしかならず、そのようなアプリは多数あるが、このWiFiSendはもう少し深くホストマシンとの連携を図る。コントロールしているiOSデバイス側のテキストや画像を、ホスト側へプッシュできるのだ(有償版のみ対応)。

iOSデバイス側のテキストを、ホスト側(OS X)のカーソル位置へプッシュできる(有償版のみの機能)

iPhoneで撮影した写真も、タップひとつでホスト側へプッシュできる(有償版のみの機能)

 たとえば、Twitterで見かけた気の利いたツイートを、OS X側へコピーしたいとしよう。通常であれば、メールなどの方法で送信するしかないが、WiFiSendを使えばOS Xのカーソル位置へ直接テキストを挿し込める。

 iPhoneで撮影した写真の転送にも使える。iTunesで同期することなく、間もなく登場予定のiCloudを待つこともなく、iPhoneのカメラロールに保存した写真をタップすれば、OS X側のサーバーソフト「WiFiSendServer」(無償)がこれを受信し、デスクトップに表示してくれる。ピンチ/ズームにもリアルタイムに追随するので、iPhoneの液晶で見ているままの状態を大画面で鑑賞できるわけだ。

OS Xに「WiFiSendServer」を常駐させることで、遠隔操作を可能にする

 もし、このような機能がApple TVで実現されるとどうだろう? Apple Remoteのシンプルな操作性も悪くはないが、使い方の幅を広げるのは難しいはず。ミラーリングにかぎらず、iOS/OS Xデバイス間の連携は今後強化されるのでは、と考えるゆえんだ。

Remote App
価格無料 作者Apple
バージョン2.1.1 ファイル容量14.8MB
カテゴリーエンターテインメント ユーザーの評価(3.5)
対応デバイス全機種 対応OSiOS 4.0以降
WiFiSend Free Wireless Remote Mouse, Keyboard, TrackPad, TouchPad, Text and Photo App
価格無料 作者Benzle
バージョン1.3 ファイル容量4.4MB
カテゴリーユーティリティ ユーザーの評価なし
対応デバイス全機種 対応OSiOS 4.0以降
WiFiSend HID - Wireless Remote, Mouse, Keyboard, TouchPad, TrackPad, Text and Photo App
価格250円 作者Benzle
バージョン1.9 ファイル容量4.4MB
カテゴリーユーティリティ ユーザーの評価なし
対応デバイス全機種 対応OSiOS 4.0以降

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