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小型軽量600g/LED光源で300ルーメン

ハイスペックなモバイルプロジェクター「QUMI Q2」レビュー

2011年10月11日 09時00分更新

文● 小黒直昭

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QUMI Q2は取り回しの良さが身上。コンデジ用のミニ三脚を使って投影位置を気軽に変更できる。画像ではJOBYのミニ三脚・ゴリラポッド マグネティックを使用

高性能を詰め込んだ超小型ボディーをチェック!

 投射には、DLP方式を採用。これは、半導体上に設けられたマイクロミラーを高速に傾けることで1ドットを表現する方式で、画素単位でのグレースケールを可能とし、QUMI Q2でも10億7000万色の再現性、2500:1のコントラスト比を実現している。

 投射される基本の解像度は1280×800ドット(WXGA)。アスペクト比は16:10となっている。PCから入力が可能な最大解像度は1600×1200ドット(UXGA)で、最少では640×480ドット(VGA)と、幅広い入力に対応している。また、投影するアスペクト比も16:9と4:3が選択可能だ。ビデオ入力でいうと、480i、480p、720p、1080i、1080pに対応している。

1280×800ドット(WXGA)

1600×1200ドット(UXGA)

 これらの入力ソース設定は、通常はHDMI接続により自動的に判別されるが、付属のリモコンなどで、投影されるメニュー画面から設定することも可能だ。

 投射距離は1~3mに対応。サイズ的には約30~90インチテレビ相当となる。300ルーメンの威力は強大で、室内の照明が点いていても、投射内容を十分判読できる。また、六畳のスペースで短辺側の壁ギリギリに本体を設置すると、反対側の壁いっぱいに投影できると想像すると、イメージが沸きやすいだろう。

1mからの投射。30インチテレビの画面と同等

3mからの投射は90インチテレビ相当の大きさになる。比較用に椅子を置いてみた

 設置時には、OSD(オンスクリーンディスプレイ)から垂直台形歪み補正機能が可能で、最大で±15度の縦方向の歪みを補正できる。-15度に設定した場合、投射イメージの下部が、ほぼ本体と水平位置となる。したがって、近距離にスクリーンを置く場合では、三脚を使わずテーブルに置いたまま状態でも、十分投影が可能となっている。

 内蔵する空冷用のファンが静かなことも、QUMI Q2の1つの売りとなっている。ファンのノイズは標準で28dB、最大でも32dBで、プレゼンテーションや、音声付きの映像を見るぶんには、ほとんど気にならないレベルに収まっていた。

小型軽量を活かして“どこでもプロジェクター”を実現

 ここまで見てきたように、QUMI Q2の最大のメリットは、輝度300ルーメンに代表されるハイスペックぶりと、LED光源が実現した瞬間起動/終了、そして小型軽量による携帯性にある。

 従来のプロジェクターは、設置準備の時間が必要だったが、QUMI Q2ならば、プレゼン相手を待たせる時間を大幅に短縮できる。同様に、従来はPC必須だったプレゼン操作を、QUMI Q2はプロジェクター単体で可能にしている。

USBもしくはマイクロSDから直接投射できる。ビジネスはもとより、仲間内でのちょっとした集まりなどでも威力を発揮するだろう

 これは、私用でプロジェクターを使う場合にも、大きな力を発揮する。ちょっとした白い壁面があれば、家族でスライドやビデオを上映するといった用途にも、QUMI Q2が使える。試しに、自宅のさまざまな場所に写真を投射してみた。

 結果としてわかったのは、スクリーン替わりとして使う場所は、白系の単色ならほぼ問題ないということ。木目などの色のついた場所でも、ある程度観賞が可能だ。半面、色が変わる場所にまたがっての投影だと、境目が気になる。

 少々脱線したが、気軽に持ち運べて投影のできるQUMI Q2だからこそ、こうした気軽な使い方も可能なのだ。

ふすまに投射してみた。投射場所がわかるよう明るく撮影しているが、実際にはスクリーンを使った場合とほぼ遜色ない投影が可能だ

網戸に投射してみた。裏のゴーヤに写りこんでいなければ、意外に実用的

窓のすりガラスに投射してみた。肉眼ではもっときれいに見えるのだが……昼間に投射すると、背景の青空と相まって、ステンドグラス的な効果が

天井に投射してみた。たまたま白い天井だったため、結果は良好。寝転がって上映会という用途もありそう??

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