高性能を詰め込んだ超小型ボディーをチェック!
投射には、DLP方式を採用。これは、半導体上に設けられたマイクロミラーを高速に傾けることで1ドットを表現する方式で、画素単位でのグレースケールを可能とし、QUMI Q2でも10億7000万色の再現性、2500:1のコントラスト比を実現している。
投射される基本の解像度は1280×800ドット(WXGA)。アスペクト比は16:10となっている。PCから入力が可能な最大解像度は1600×1200ドット(UXGA)で、最少では640×480ドット(VGA)と、幅広い入力に対応している。また、投影するアスペクト比も16:9と4:3が選択可能だ。ビデオ入力でいうと、480i、480p、720p、1080i、1080pに対応している。
これらの入力ソース設定は、通常はHDMI接続により自動的に判別されるが、付属のリモコンなどで、投影されるメニュー画面から設定することも可能だ。
投射距離は1~3mに対応。サイズ的には約30~90インチテレビ相当となる。300ルーメンの威力は強大で、室内の照明が点いていても、投射内容を十分判読できる。また、六畳のスペースで短辺側の壁ギリギリに本体を設置すると、反対側の壁いっぱいに投影できると想像すると、イメージが沸きやすいだろう。
設置時には、OSD(オンスクリーンディスプレイ)から垂直台形歪み補正機能が可能で、最大で±15度の縦方向の歪みを補正できる。-15度に設定した場合、投射イメージの下部が、ほぼ本体と水平位置となる。したがって、近距離にスクリーンを置く場合では、三脚を使わずテーブルに置いたまま状態でも、十分投影が可能となっている。
内蔵する空冷用のファンが静かなことも、QUMI Q2の1つの売りとなっている。ファンのノイズは標準で28dB、最大でも32dBで、プレゼンテーションや、音声付きの映像を見るぶんには、ほとんど気にならないレベルに収まっていた。
小型軽量を活かして“どこでもプロジェクター”を実現
ここまで見てきたように、QUMI Q2の最大のメリットは、輝度300ルーメンに代表されるハイスペックぶりと、LED光源が実現した瞬間起動/終了、そして小型軽量による携帯性にある。
従来のプロジェクターは、設置準備の時間が必要だったが、QUMI Q2ならば、プレゼン相手を待たせる時間を大幅に短縮できる。同様に、従来はPC必須だったプレゼン操作を、QUMI Q2はプロジェクター単体で可能にしている。
これは、私用でプロジェクターを使う場合にも、大きな力を発揮する。ちょっとした白い壁面があれば、家族でスライドやビデオを上映するといった用途にも、QUMI Q2が使える。試しに、自宅のさまざまな場所に写真を投射してみた。
結果としてわかったのは、スクリーン替わりとして使う場所は、白系の単色ならほぼ問題ないということ。木目などの色のついた場所でも、ある程度観賞が可能だ。半面、色が変わる場所にまたがっての投影だと、境目が気になる。
少々脱線したが、気軽に持ち運べて投影のできるQUMI Q2だからこそ、こうした気軽な使い方も可能なのだ。