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OS X LionでWin7がサクサク動く「Parallels Desktop 7 for Mac」

2011年09月30日 12時00分更新

文● 田中俊光

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Linux対応を強化、
コヒーレンス(Coherence)表示が可能に

 Parallels Desktopシリーズは、WindowsやMac OS X以外にもLinux、OS/2、SolarisといったOSに対応しており、特にParallels Desktop 7ではLinuxのサポートが強化されている。「Parallels Desktop 5」以降では、Linuxベースの「Google Chrome OS」(正確にはオープンソース版の「Chromium OS」)の仮想マシン用ファイルをダウンロードする機能が搭載されているが、Parallels Desktop 7では新たに「Ubuntu 11.04」と「Fedora 15」の仮想マシン用ファイルをダウンロードして手軽に試せるようになった。

新規仮想マシン作成時に「Fedoraのダウンロード」または「Ubuntuのダウンロード」を選ぶと、インストール済みの仮想マシン用ファイルがダウンロードされ、仮想マシンリストに追加される

初回起動ではパスワードの変更が求められる。拡張機能「Parallels Tools」もインストール済みだが、バージョンが古かったため手動で更新する必要があった。また、英語環境になっているのでシステム設定で日本語環境に変更する必要がある

 また、ゲストOSのデスクトップを非表示にしてアプリケーションのウィンドウだけをホストOS上に表示する「コヒーレンス」(Coherence)モードがLinuxゲストでも利用可能になった。

Linuxゲストのコヒーレンス(Coherence)表示も可能。ただし、Linuxデスクトップの視覚効果を無効にする必要がある。Fedoraの場合は、「システム設定」の「システム情報」→「グラフィック」で「強制フォールバックモード」をオンにする

iOSアプリ「Parallels Mobile」で
仮想環境を遠隔操作できる

 Parallels Desktop 7に合わせ、iOSアプリ「Parallels Mobile」も大きく改良された。Parallels Mobileは、Mac上のParallels Desktopで動作している仮想マシンにiPhone/iPod touch/iPadからネットワーク経由で接続して遠隔操作できるというものだ(iOS端末上でWindowsが動いているわけではない)。

新バージョンのParallels Mobileでは、Parallels DesktopがインストールされているMac OS X自体をiPhone/iPod touch/iPadから遠隔操作することが可能になり、利用範囲が広がった

Parallels Mobileを起動し、ネットワーク経由でParallels Desktopに接続すると、仮想マシンのリストが表示される。ここから仮想マシンを起動したり、すでに起動済みのゲストOSの画面を表示できる。3G回線とWi-Fi回線どちらも使用できる。接続はParallelsのサーバーを経由して行なわれるが、家庭内やオフィスなど、MacとiOS端末が同一の無線LAN環境に接続している場合はIPアドレスを指定して直接接続することも可能だ。

 Parallels Mobileの新バージョンではサウンド機能がサポートされ、ゲストOS上で再生した動画や音楽ファイルの音声を手元のiOS端末で聴けるようになったほか、ゲストOSとiOS端末間でテキストデータのコピー&ペーストも可能になった。また、従来はゲストOSの操作にしか対応していなかったが、新バージョンではParallels DesktopがインストールされているMac OS X自体の操作も可能となっている。

iPadでWindows 7のサンプルビデオを再生しているところ。3G回線では厳しいが、Wi-Fi回線であればなんとか視聴できるレベルで再生できた

 なお、Parallels Mobileは、Parallels Desktop 6との接続も可能だ。また、旧バージョンのParallels Mobileは無償で配布されていたが、新バージョンは450円の有償アプリとなっている。旧バージョンを導入していたユーザーは無償で最新版にアップデート可能だ。

Parallels Mobile App
価格450円 作者Parallels
バージョン3.0.510 ファイル容量14.8MB
カテゴリーユーティリティ ユーザーの評価(2.5)
対応デバイス全機種 対応OSiOS 4.0以降

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