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OS X LionでWin7がサクサク動く「Parallels Desktop 7 for Mac」

2011年09月30日 12時00分更新

文● 田中俊光

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Mission Control/Launchpad/フルスクリーン表示
「OS X Lion」の最新機能をサポート!

 Parallels Desktopは、実は、7月にリリース済みのバージョン6(ビルド12094)でOS X Lion上での動作に対応していた。しかし、LaunchpadにWindowsアプリケーションを追加できない、フルスクリーン表示時に一部機能が正しく動作しないなどの問題があった(FAQを参照)。

 これに対して、Parallels Desktop 7ではOS X Lionに完全対応し、Mission Control/Launchpad/フルスクリーン表示といったLionの新機能をWindowsアプリケーションで使用できるようになった。

WindowsアプリケーションのアイコンをLaunchpadに追加したり、Mission Controlを利用してLionとWindowsを素早く切り換えながら作業することもできる

フルスクリーン表示は、Parallels Desktop 7のメニューから「仮想マシン」→「構成...」を選ぶと設定できる。OS X Lion形式の「Mac OS X フルスクリーン」(Lion環境とWindows環境を別Spaceに表示)と、Snow Leopard形式(Snow Leopard環境とWindows環境を同じSpaceに表示)を選択できる。好みに応じて使い分けよう

「Mac OS X フルスクリーン」のチェックを外すと、ホストOSにあたるMac用ソフトと、フルスクリーン表示のWindows環境を混在させて表示可能になる。写真では、Mac用iTunesとSafari、フルスクリーン化したWindows 7を表示させている

「Mac OS X フルスクリーン」にチェックを入れると、フルスクリーン表示の方式がOS X Lionの新機能に従ったものになり、ホストOS側のソフトを混在して表示させることができなくなる。環境設定、ヘルプなど、Parallels Desktop 7に関連するもののみ混在表示が可能

ゲストOSとして「OS X Lion」をインストール可能

 前バージョンのParallels Desktopでは、Leopard ServerおよびSnow Leopard ServerをゲストOSとして動かすことができたが、サーバー版でない通常のLeopard/Snow LeopardはゲストOSとして使用できなかった。

 これは、Leopard Server/Snow Leopard Serverの使用許諾契約では1台のMacに同じOSを複数個インストールすることが許諾(ライセンスは個別に必要)されているが、Leopard/Snow Leopardでは「1台のマックにインストールできるOSは1部」に限られていたためだ。

 しかし、OS X Lionでは使用許諾契約(PDF)の内容が変更され、「仮想OS環境の中でAppleソフトウェアの追加のコピーまたはインスタンスを最大2部までインストールし、使用し、稼働させることができる」と明言されている。つまり、OS X Lionユーザーは追加ライセンスを購入せずにゲストOSとしてOS X Lionをさらに2部まで使用できるわけだ。

 これを受けて、Parallels Desktop 7ではLionを仮想マシンのゲストOSとしてインストール可能となった。ただし、旧OSの使用許諾契約は変更されていないので、従来通りLeopard/Snow LeopardをゲストOSとしてインストールすることはできない。

OS X Lionホスト上で、OS X Lionゲストを起動したところ。ホスト/ゲスト間のドラッグ&ドロップでのファイルコピーには対応していないものの、拡張機能「Parallels Tools」をインストールすると、ホスト側の「ホーム」フォルダーが共有フォルダーとしてゲスト側から参照でき、ファイルのやりとりも簡単に行なえる

 Lionゲストのインストールは、復元パーティションを利用して行なえる。ただし、通常のインストール同様ある程度時間がかかるので、インストーラーに含まれるディスクイメージファイルを利用して導入してもよいだろう。

復元パーティションを利用したインストールはインストールメディアを用意する必要はない。App Storeから追加コンポーネントをダウンロードするためインストールに時間がかかる点に注意

OS X Lionインストーラーを利用する場合は、イメージファイルを右クリックしてパッケージ内容を表示し、「Contents」-「SharedSupport」内にある「InstallESD.dmg」を適当な場所にコピーする。Parallels Desktop 7用仮想マシン作成時にインストール元としてこのディスクイメージファイルを指定すればよい

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