ヘッドフォンアンプ組み立てキットで
自作の世界を体験してみる
さて、ヘッドフォンアンプの世界はこれで終わりというわけではない。音質を追求するユーザーは、自分の好みのパーツ(アンプやコンデンサー)を選んでヘッドフォンアンプを自作してしまったりもする。
初心者が最初から自作するのは正直難しいが、秋葉原のパーツショップなどでは自作キットが売られており、興味のあるユーザーはそこからはじめてみるがオススメだ。
そこで最後に、秋葉原の秋月通商で売られているポータブルヘッドフォンアンプキットを実際に組み立ててみた。
前回、前々回で紹介した通り、ヘッドフォンアンプは数千円から数十万円という価格差があり、こだわりはじめると価格的には青天井になる。そのあたりはいかにもオーディオ機器らしいが、秋月のキットならば4200円で購入できる。
このキット自体は基板むき出しで電池ボックスも取り付けられていない状態だが、専用のアルミケース(2400円)を購入することで一応形にはなる。
もちろん市販品でもこれよりも安いものもあるが、それなりのOPアンプ(バーブラウン社製のOPA2353UA)や電解コンデンサーを採用しており、市販品なら1万円を超えるようなスペックのポータブルヘッドフォンアンプが6600円で入手できるというお得感も魅力のひとつだ。
この種のキットの常として、購入した袋の中には部品がバラで入っている。キットなのだから当然とはいえ、電子・電気部品がバラで来ると初心者にとってはなかなかなじめないだろう。
また、マニュアルも「電気工作はできて当然」な人を相手にしているところがあるので、タミヤやバンダイのプラモデルのような分かりやすさは求めないほうがいい。
とはいえ、本キットはOPアンプなど電子的な部品はあらかじめ基板に表面実装されていて、基板以外の部品といえば、可変抵抗(メインスイッチ兼ねる)とLEDが1つずつ、コネクターと電池ボックスが2つずつ、電解コンデンサーが4つと計10個のパーツがあるだけだ。
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