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米陸軍による船舶輸送訓練“Pacific Reach 11”を突撃取材!

2011年09月10日 12時00分更新

文● アスキー戦車部 伊藤真広

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 2011年3月11日に発生した“東日本大震災”で、米軍による被災地支援の活動をテレビや新聞、ネットなどを通じて、見聞きした人は多いことだろう。
 彼らが迅速な支援活動を行なえるのは、常に有事の発生を想定した訓練の賜物である。今回、在日米陸軍の港湾施設“横浜ノースドック”で8月下旬から9月下旬までの約1ヵ月間にわたって実施する、船舶輸送訓練“Pacific Reach 11”を取材する機会に恵まれたので、ごく一部ではあるが、その様子をお伝えしていこう。

今回取材で乗船したLCU2000級は、10ノット(時速19km)で6500マイル(1万460km)航行できる汎用上陸用舟艇。沿岸航行可能となっており、災害時には港湾施設がない場所へ大量の物資や人員を輸送可能だ

 横浜ノースドックは、東神奈川駅から車で5分ほどの場所にある京浜工業地帯に位置する米軍施設だ。ちなみに在日米陸軍が管理する港湾施設は、この横浜ノースドックを含めて全国に2ヵ所しかなく、同施設は相模総合補給廠などの兵站の拠点となっている。


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 “Pacific Reach”は、当初、Landing Craft Utility(以下、LCU)やLanding Craft Mechanized(以下、LCM)といった上陸用船艇の運用訓練だったが、現在では、大規模災害の発生時の人道支援・災害援助を主眼とした訓練となっている。
 この日に報道陣に公開された訓練は、同施設に配備されているLCUを実際に動かして埠頭に着岸させるといった内容で、第10支援群第35戦闘維持支援大隊に所属する約80名が参加した。
 訓練参加者は在日米陸軍の隊員のほかに、ハワイとバージニアで任務につく米陸軍の隊員やカリフォルニアの予備役の隊員が参加している。

停泊中のLCUに到着。広報官に案内されて早速乗船!

 埠頭から埠頭への着岸訓練ということで、LCUの前方にあるランプを使った上陸訓練は行なわれなかったが、LCUの内部や同施設に配置されているLCU以外の船艇も紹介してもらったので、その模様を写真と合わせてご覧頂きたい。

LCUの操舵室。操舵室内には複数のコンピューターが設置され、ディスプレーには事前にコンピューターで組んだ航路予定図などが表示されるなど、筆者の予想を超えた電子化がなされていた
操舵室に続いて案内されたのは、操舵室の上部にあるレーダーなどが設置されているデッキ
操舵室の上にあるデッキには、レーダーや消火活動で使用する放水設備などが設置されていた
デッキを降りた一行は、艦内へ。艦内通路の広さは、自衛隊の護衛艦の通路より若干広いように感じられた
艦内食堂と調理室。大型の艦艇では、士官と兵で食堂が分かれているが、LCUではすべての乗員が同じ食堂を使って食事をするとのことだ
食堂を抜けた先はペイロード部分となる。このペイロードに5両の戦車(M1エイブラムス)を載せられる
ペイロード先端の両サイドには、ランプを開閉するためのウインチや、錨用のウインチなどを収めたスペースが作られており、空いたスペースは格納庫としても使用されていた港湾設備が整っていない砂浜などに上陸したLCUは、ランプを開いて車両や人員、物資を陸揚げする。今回の訓練では実際に行なわれなかったが、昨年に実施した同訓練の模様を記録した映像を在日米陸軍がYouTubeにアップロードしているので、そちらをご覧頂きたい

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