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仕事と生き方を変える、著名人の意見 第1回

Magical Branding-セルフブランド活用法

名刺で“自分ブランド”を構築するために、知っておきたいこと

2011年09月12日 00時00分更新

文● 前田知洋

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 ※この記事は前田知洋氏のメールマガジン『Magical Branding-セルフブランド活用法-』(「ビジスパ」にて配信中)から選んだコンテンツを編集しお届けしています。

 人と人の出会いがビジネスの基本だとしたら、名刺はとても重要なブランディングのアイテム~クロースアップ・マジシャンの前田知洋氏が、プロフェッショナルを目指す読者へ、一歩踏み込んだブランド活用法を紹介する。

名刺は見るものではなく触るもの

 人と人の出会いがビジネスの基本だとしたら、名刺はとても重要なブランディングのアイテムです。僕が1980年代にアメリカのマジック・キャッスルにいたとき、老練なマジシャンに「名刺は見るものではなく触るもの」と教えてもらったことがあります。

過去に使った名刺。現在の所属先などを表しているものではありませんのでご注意ください

 本当のお金持ちの名刺は、本物のコットン紙にエングレービングと呼ばれる、銅版を職人が彫った凹版で印刷されているので、指で触るとインクが僅かに盛り上がっているのがわかります。

 コットン紙はヨーロッパ製の綿や麻で作られている高価な紙(現在の名称として使われるコットン紙は化学処理された木材パルプが材料です)。西洋ではアイ・コンタクトが重要ですから、渡された名刺の社名や肩書きをシゲシゲと見るのではなく、ポケットの中でコッソリと触ることで瞬間的に相手の素性や裕福さを知ることができる、そんなアドバイスでした。

現代社会でも、渡した名刺で価値を判断される

 もちろん、現代社会ではコストや制作時間とのバランスもありますので、コットン紙に凹版印刷を勧めるつもりはありません。ただ、渡した名刺から相手に価値が判断されてしまうことは現在でも多くあります。

 これをお読みのなかには「プロのデザイナーに頼むから大丈夫」と思われている人や、すでにお気に入りのデザイナーと信頼関係を築いてる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、どんな世界もプロは千差万別です。実績のあったとしてもデザイナーがいつでも良い結果を出すとは限りません。

 自分のブランドを大切にするならば、デザイナーから上がってきたラフ(下書き)の善し悪しを判断する感覚や、名刺にとって重要な要素も多少は知っていることが必要です。

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